雨漏りや水漏れは外壁塗装で直せる!?屋根塗装や屋根修理の前に必要な下地処理の手順

窓枠から雨水がポタポタ、部屋の天井にシミを発見!自宅で雨漏りや水漏れを発見したら

  • (1) 少しの雨漏りや水漏れくらい大丈夫、と放置する
  • (2) 雨漏りや水漏れを止めるために屋根の塗り替えを検討

などの対応が考えられるはずですが、みなさんはどうしますか?

実は、(1)と(2)の対応はどちらも誤りなんですね。

その理由ですが、まず、(1)のように雨漏りや水漏れを放置するのは論外!というのも、雨水はカビを発生させ、柱や梁などの構造体をも腐らせてしまいます。そのため、雨漏り放置は取り返しのつかない事態にもなりかねません。

次に、(2)について。確かに、屋根の塗り替えを行えば壁についたコケやカビもなくなってきれいになり、雨水の浸入口も塞いでくれそうですよね。また、「外壁が美しくなるうえに雨漏りや水漏れが止まるので、一石二鳥では?」と感じる方も多いはずです。

しかし、この考え方こそが誤りなのです。

「雨漏りや水漏れ=塗装工事」と簡単に考えてはいけません。ここで安易な考えで屋根塗装を行うと、大きな損害を被る可能性がでてくるのです。

それでは、(2)の「雨漏りや水漏れ=塗装工事」の勘違いの理由についてを詳しく解説していきましょう。

塗装の前が重要!下地処理で雨漏りや水漏れを止める

まず、外壁塗装の目的を確認しておきましょう。

  • 1.美観のため
  • 2.防水のため
  • 3.遮熱などの機能を付与するため

雨漏りや水漏れに関しては、2つ目の「防水」が最も重要ですし、注目するポイントです。

「防水」という字面の通り、塗装には水を防ぐ目的があります。ただしここで注意しておきたいのが、「塗装工事は雨漏りや水漏れの予防のため」に行うのであり、「塗装だけで雨漏りや水漏れを止めることはできない」ということです。

つまり、外壁を塗る前に雨漏り修理という下地処理が必要不可欠なのです。

雨漏りや水漏れの原因はさまざまですが、代表的な下地処理の工事内容例を見ていきましょう。

サイディング壁はシーリング(コーキング)処理を

サイディングとは外壁素材の一種です。板状の外壁材を壁に貼り付けて利用しますが、その隙間を埋める役割を果たすのがシーリング(コーキング)(シーリング(コーキング))です。

一般的に、シーリング(コーキング)はおよそ7年から10年で劣化してしまいます。紫外線や風雨、気温の変化や振動などにより、次第に固くなり、最終的にはヒビが入り欠落することがあります。

特にサッシ周りのシーリング(コーキング)は劣化しやすく、劣化によってできた隙間から雨水が浸入し、雨漏りや水漏れへと発展することがあります。

劣化したシーリング(コーキング)は、シーリング(コーキング)材の補充や入れ替えなどの下地処理を行い、その後塗装工事を行います。

つまり、外壁のシーリング(コーキング)処理は、塗装の前段階の下地処理となり、塗装工事ではありませんので注意が必要です。

【現役プロ業者の一言】

ご自宅がサイディング壁の雨漏りや水漏れは、はじめに外壁のシーリング(コーキング)処理をしっかりと見直すこと!
サイディングで雨漏りや水漏れを修理するには、シーリング(コーキング)下地処理が最も重要です。せっかく屋根塗装を行っても、下地処理を疎かにすると、工事自体が無意味になってしまうので要注意です!

モルタル壁はひび割れ補修工事が必要

現在の新築では、外壁材を貼り付けるサイディング壁が主流です。一方、一昔前に普及していたのが、砂と水とセメントを混ぜた材料を用いるモルタル壁です。

モルタル壁はハウスメーカーで採用される機会は減りましたが、日本風建築では現在でもよく使われています。

モルタル壁のお家の雨漏りや水漏れで一番多い原因が、ひび割れからの浸水です。大雨や横から叩きつけるような雨が降った場合、ひび割れから雨水が大量に浸入してしまいます。

しかし、すぐに雨漏りや水漏れを引き起こすわけではありません。壁の内側には防水シートが貼ってあり、雨水の浸入を防ぐ役割を果たしているからです。通常、ひび割れから侵入した雨水は、防水シートを伝って下に降りて行きます。

しかし、だからといってひび割れを放置していいわけではありません。長い間放置すれば湿気がたまり、モルタル壁の浮きや剥がれの原因となるからです。

したがって、外壁のひび割れの状況によっては、現時点で雨漏りや水漏れがなくてもヒビを埋める下地工事が必要だと言えます。

例えば、「Uカット工法」を用いてヒビのできている部分を掘り、樹脂モルタルやシーリング(コーキング)材で埋め戻します。仕上げにヘラで平らにすれば完成です。

もちろん、ひび割れ部分はグレーなので元の外壁の色や質感とは異なります。この下地処理を行ったうえで、補修の跡が目立たないように吹き付けなどを行って模様を復旧させ、塗装工事をして完成です。

【現役プロ業者の一言】

モルタル壁の雨漏り対策はひび割れ補修が重要!また雨漏りや水漏れによる湿気で壁が痛みやすいので早急な対策が必要です。

防水シートの交換や板金工事も

先ほど防水シートが雨水の浸入を阻止するとお話しましたが、まれに防水シートが正しく施工されていないことがあります。

一般的に、防水シートはつなぎ目を重ねて貼る必要がありますが、家を建てる際にずさんな工事が行われた場合、防水シートのつなぎ目に隙間が空いていることがあります。

本来防水シートは、外からの水を防ぎ、さらに中にも水を通さない用途で使用されますが、隙間がある状態では意味をなしません。

隙間がある場合の対策ですが、まず一部の壁を剥がして防水シートの交換工事を行い、その後で二度と雨漏りや水漏れが発生しないように塗装工事を行います。

さらに、サッシと外壁の隙間などの取り合い部分(異なる素材のつなぎ目)が雨水の浸入口となることもあります。このような場合、状況次第でサッシ周りの防水テープの貼り替えや胴縁材の打ち直し、さらに板金工事を行うこともあります。

繰り返しますが、雨漏りや水漏れを止めるために行わなければならないのは下地処理です。

塗装工事は、下地処理を丁寧に行った後、雨漏りや水漏れの原因部分を保護するためのものであるとも言えます。

よくある事例が、「雨漏りや水漏れは塗装工事で直ると言われて塗り替えを行ったのに、また雨漏りや水漏れがする」というものです。適切な下地処理を行わずに塗装工事だけを行った場合にはじゅうぶん起こりうることです。

【現役プロ業者の一言】

雨漏り修理の基本は下地処理!外壁の種類別の下地処理をしっかりと行った上で、屋根塗装や屋根修理を行いましょう。

「雨漏りや水漏れ=塗装工事」の勘違いには理由があった

「Yahoo!知恵袋」や「教えてgoo!」などのサービスで多く見受けられるのが、「雨漏りや水漏れは塗装工事で直る?」や「塗装をしても雨漏りや水漏れする原因は?」といった質問です。

屋根塗装をすれば雨漏りや水漏れも直ると思っていた方の質問は意外にも多いもの。つまり、雨漏り修理に必要な下地処理の知識は一般的ではなく、多くの人が屋根塗装で雨漏りも直ると思っているようです。

このように雨漏りや水漏れが塗り替えで止まると広く勘違いされている原因は2つあります。

雨漏りや水漏れが外壁塗装で一時的に止まることも

まず一つ目は、塗装工事で一時的に雨漏りや水漏れが止まることもあるからです。例えば、雨水の浸入口が見つからず適切な下地処理を行わなかった場合でも、塗装工事を行うことで雨漏りや水漏れの原因となる浸入口をカバーすることができます。浸入口が塞がれると、雨漏りや水漏れはいったん止まります。「外壁塗装で雨漏りが止まった」と勘違いするのも当然ですね。

しかし、塗膜は数ミリの薄いものなので、地震などの外的要因で再度ひび割れを起こすことがあるのです。また、内側からの湿気で塗膜が剥離する可能性もあります。すると、浸入口がまた開いてしまい、雨漏りや水漏れが再発するのです。

塗装工事の前に適切な下地処理を行っていれば、雨漏りや水漏れを止めることができたかもしれません。

利益重視の訪問販売業者の常套句

築10年を過ぎたころから外壁が劣化し始め、雨漏りや水漏れなどでお困りのお家が増えてきます。しかし、外壁塗装は一生に何度も機会のあるものではないので、知り合いに塗装業者でもいない限りどのように対処すればよいのか迷うところでしょう。

そんなときにタイミングよく「外壁塗装をしませんか」と塗装の訪問販売業者が尋ねてくるのです。業者に雨漏りや水漏れで困っていることを相談すると、「塗装工事で直りますよ」と自信たっぷりに塗り替えを勧められることがあります。

これは、雨漏り修理工事だけを行うよりも塗り替え工事を行った方がはるかに儲かるからです。雨漏り修理と外壁塗装では、桁が一つ異なるくらい工事費用が変わります。

工事費用で損をしないために

このような業者の思惑を知らずに塗り替えを行うのは、大きな損失につながる可能性があります。

というのも、新築時と比べて外壁が汚れてきたように見えても、実際は塗膜が劣化しておらず雨漏り修理工事だけで済む場合があるからです。

また、適切な調査もなくただ塗り替えを勧める業者は、雨漏り修理に大切な下地処理を適切に行わない可能性があります。下地工事の知識に乏しいと雨漏りや水漏れは直らないので、繰り返し雨漏り修理工事を行うことになりかねません。

何度工事を行っても雨漏りや水漏れが直らなければ、結局工事費用がかさむだけです。さらに、せっかくきれいになった外観も繰り返す雨漏りや水漏れでカビや苔が生えて汚れてしまう可能性もあるのです。

もちろん、すべての訪問販売業者が悪意を持って塗り替えを勧めるわけではありません。塗膜の状況によっては塗り替え工事を行った方が良い場合もあります。

例えば、次の項目に当てはまる数が多ければ、雨漏り修理工事と同時に塗り替え工事を勧められる可能性が高くなります。

  • 雨漏りや水漏れしている
  • 築10年以上経過している
  • 塗装の剥がれや浮きなどの劣化が見られる
  • シーリング(コーキング)にひび割れなどの劣化が見られる
  • あと5年以上住む予定がある

いずれにしてもきちんと雨漏りや水漏れの原因調査をしてもらい、塗り替えが必要なら納得のできる理由を提示してもらうことが大切です。

まとめ

実は、雨漏り修理は非常に厄介な工事です。というのも、原因を見つけることが難しいと言われているからです。代表的な原因は先ほど挙げましたが、中には一見しただけではわからない小さな穴が雨水の浸入口であることや、原因が数箇所に及ぶこともあります。

しかし、住まいに何十年も住む予定なら、雨漏りの修理工事は当然のことながら、今後雨漏りや水漏れが起きそうな箇所もきちんと補修する工事が必要です。そのうえで、塗装工事によって雨漏り箇所を保護しなければなりません。

単に塗り替えだけを勧める業者ではなく、雨漏り修理だけでもなく、外壁の劣化状況を丁寧に調査してくれる業者に見積もりをとることが大切だと言えます。

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