【アスベストのレベル2】レベル2のアスベストの建材の種類と解体・除去費用を徹底解説

【アスベストのレベル2】レベル2のアスベストの建材の種類と解体・除去費用を徹底解説

アスベストを解体・除去すると、細かな繊維が飛び散ってしまいます。

その飛散性と危険度を示す段階が「レベル」ですが、

レベル2のアスベストについて強く意識するべきなのはビル・マンションなどを所有しているオーナーの方でしょう。

レベル2のアスベストは、ビル・マンションのどのような場所に使用されているのでしょうか?

一般住宅にお住まいの方は意識する必要はないのでしょうか?

ここでは、「レベル2」に該当するアスベスト建材について、

  • 種類や特徴
  • どのような場所に使用されているのか
  • 除去の方法や費用

などについて徹底解説します。

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レベル2のアスベスト建材とは!?レベル2のアスベストは飛散性が高い

アスベスト建材の解体・除去には、アスベストの繊維が飛散する危険性に応じた「レベル」が規定されています。

レベルは1〜3の段階がありますが「レベル2」に該当する建材とはどのようなものなのでしょうか?

アスベストが人体に有害な理由は、人間の髪の毛の5,000分の1程度の太さしかない微細なアスベスト繊維が、呼吸器を通して肺に蓄積されてしまうからです。

それによって、じん肺・悪性中皮腫・肺がんなどの疾病を引き起こしてしまうのです。

つまり、アスベスト問題においてはどれだけアスベスト繊維が飛散しやすいのか?が重要な問題になります。

アスベストなどの危険な繊維や有害な粒子が飛散してしまう程度のことを「発じん性」と呼びます。

レベル2のアスベストの発じん性は高いと表現されています。

これは、最も危険性が高い「レベル1」が「著しく高い」と表現されていることと比較すると、それに次ぐ危険性があることを示しています。

つまり、レベル1とレベル2は、分類においては差がありますが「危険性は大差はない程度」だということがいえるでしょう。

レベル2のアスベストの除去費用

レベル2のアスベストを除去する場合、除去費用の相場は1〜5万円程度になります。

除去する面積や対象の形状などによって費用は変動しますが、

一般住宅での作業と比べると除去面積が格段に広くなるため、一件の除去工事にかかる費用は高額になる傾向があります。

これは、レベル2の除去作業が、もっとも危険性が高いレベル1に準じておこなわれるためです。

  • 作業場所の密閉
  • 集じん機などの使用
  • 全室や作業員の休憩室の設置
  • 保護衣や防じんマスクの着用

など、徹底した飛散・ばく露防止の対策を講じるため費用が高額になるのです。

アスベストの除去費用は!?アスベスト処理・除去工事にかかる費用料金

2018.10.12

レベル2のアスベスト建材の種類・使用されている場所

レベル2に該当するアスベスト建材が使用されているのは、次のような場所です。

  • ボイラー、配管、ダクトまわり
  • 柱、梁、壁
  • 屋根の裏
  • 煙突

見て頂ければわかるとおり、あまり一般住宅には馴染みがあるような場所ではありませんね。

レベル2のアスベストは、ほとんどがビルやマンションなどの大きな建物に使用されています。

アスベスト除去のプロ

レベル2のアスベストは主にビルやマンションなどに使用されているので、ここではその前提で説明を進めていきます。

ただし「一般住宅には全く使用されていない」というわけではないことに留意しておきましょう。

レベル2のアスベスト建材【ボイラー・配管・ダクトまわり】

ビルやマンションのボイラー、工場や化学プラントのタービンや配管などは「保温材」で覆うのが一般的です。

ボイラー・配管・ダクトまわりを「保温材」で覆う理由

  • ボイラー本体や配管などが高温になるため周囲との断熱をはかるため
  • 配管などが外気に触れて温度が下がることで熱効率が低下することを防ぐため

ボイラー・配管・ダクトまわりの保温材として使用されるアスベスト建材は次のものです。

「保温材」として使用されるアスベスト建材 いつまで製造・使用されていたか
石綿含有けいそう土保温材 1964〜1974(昭和39〜49)年の間に製造 ⇒ 代替品が開発され姿を消す
石綿含有けい酸カルシウム保温材 1980(昭和55)年までにアスベスト不使用または生産を中止
石綿含有バーミキュライト保温材 1987(昭和62)年まで使用
石綿含有パーライト保温材 1975(昭和50)年にはアスベスト非含有のものに転換
塩基性炭酸マグネシウム保温材 1988(昭和63)年までに生産が終了
石綿保温材 1979(昭和54)年に製造が終了しているが、築40年の建物には使われている可能性あり

石綿含有けいそう土保温材

「石綿含有けいそう土保温材」とは、最近ではバスマットやコースターなどの素材としてお馴染みとなった珪藻土(けいそう土)を主材とする保温材です。

1964〜1974(昭和39〜49)年の間に製造されていましたが、代替品が開発されたことで姿を消しました

もし「けいそう土保温材」が使用されているとすれば、確実にアスベストが配合されていると考えてください。

石綿含有けい酸カルシウム保温材

現在でも使用されている「けい酸カルシウム保温材」にもアスベストが配合されていた時代がありました。

朝日石綿工業(現:エーアンドエーマテリアル)の「シリカボード・シリカカバー」や、

日本アスベスト(現:ニチアス)の「スーパーテンプボード」などは、現在でもボイラーの断熱素材として広いシェアを保っています

古くは戦時中から使用されていた石綿含有けい酸カルシウム保温材ですが、各メーカーとも1980(昭和55)年までにアスベスト不使用または生産を中止しています。

石綿含有バーミキュライト保温材

「バーミキュライト」という名称を初めて耳にした方も多いでしょう。

しかし、実はバーミキュライトはみなさんにも非常に馴染みがある素材です。

バーミキュライトは、

  • 使い捨てカイロの内容物
  • ホームセンターなどで販売されている花の苗の苗床

としても使用されており、国内では「蛭石(ひるいし)」という名称でも知られています。

建築資材として現在も多用されているバーミキュライトですが、アスベスト含有の保温材として1987(昭和62)年まで使用されていました。

石綿含有パーライト保温材

園芸などに興味がある方ならお馴染みなのが「パーライト」です。

ガラス質の火山岩を高温加熱し、水分を蒸発させることで加工する土壌改良用の素材ですが、

断熱・保温性にも優れているためアスベストを配合して保温材に活用されていました。

製品として販売されてきた石綿含有パーライト保温材は、三井金属鉱業の「三井パーライト保温材」しか存在しません

1965〜2000(昭和40〜平成12)年まで製造されていますが、1975(昭和50)年にはアスベスト非含有のものに転換されています。

パーライト保温材に関しては、製造された年によってアスベストの含有・非含有の差があるので注意が必要です。

塩基性炭酸マグネシウム保温材

「水練り保温材」とも呼ばれる塩基性炭酸マグネシウム保温材は、日本アスベスト(現:ニチアス)が販売していた各製品のみが確認されています。

アスベスト含有率が20〜30%と高くなっているのが特徴で、1988(昭和63)年までに生産が終了しています。

日本アスベスト製の製品だけですが、

  • 85%マグネシア保温材
  • 高熱コムパウンド
  • 耐熱コムパウンド
  • シリカライト塗材
  • ハードセッティングセメント
  • 遮音ハードセメント
  • クイックラグ
  • ハードプラスター
  • シャモット保温材

と幅広い製品名が使用されていたので、確認の際は要注意でしょう。

石綿保温材

保温材として使用されているアスベスト建材の中でも最も注意が必要なのが「石綿保温材」です。

熱による収縮に強いというアスベストの特性を活かして、ボード状のものや配管カバー状のものまで幅広い製品が販売されていました。

なぜ「最も注意が必要」なのかというと、アスベスト含有率が恐るべき高値だから。

なんとアスベストの含有率は80〜100%で、まるで「そんままアスベスト」と言わんばかりの建材なのです。

石綿保温材としては、朝日石綿工業の「スポンジボード・スポンジカバー」と日本アスベストの「カポサイト」が存在していました。

スポンジボード・スポンジカバーは1978(昭和53)年、カポサイトは1979(昭和54)年に製造が終了していますが、

施工性が高く断熱・保温性が高かったため非常に広く普及していたため、築40年を超えたビル・マンション・工場・プラントなどには現存しているおそれがあります。

アスベスト除去のプロ

「石綿保温材」は危険性が最も高いレベル1を超えるアスベスト含有率を持つうえに、飛散性が強く毒性も強い「アモサイト」が使用されていました。

破砕や切断をすればアスベストが大量に飛散するおそれがあり、大変危険な建材です。

レベル2のアスベスト建材【柱・梁・壁】

ビルやマンション、工場などの柱・梁・壁には「耐火被覆材」が施されます。

火災によって鉄骨や内壁が燃焼することを防ぐために施工されますが、高い耐火性を誇るアスベストを配合した建材が使用されていました。

「耐火被覆材」として使用されるアスベスト建材 いつまで製造・使用されていたか
けい酸カルシウム板 第二種 1965〜1997(昭和40〜平成7)年まで生産
耐火被覆板 1963〜1983(昭和38〜58)年まで製造
耐火被覆塗材 1973(昭和48)年から製造されたが広まらず姿を消した

けい酸カルシウム板 第二種

保温材としても使用されている「けい酸カルシウム」ですが、補強材としてアスベストを配合し高圧プレスによってボード状に成形したのが「けい酸カルシウム板第二種」です。

柱・梁・壁に貼り付けることで使用するもので、レベル1の吹き付けアスベストと同じ役割を果たします。

つまり、

  • 吹き付けで施工する場合 ⇒ レベル1の「吹き付けアスベスト」、
  • 貼り付けで施工する場合 ⇒ レベル2の「けい酸カルシウム板第二種」

になるということですね。

アスベスト含有のけい酸カルシウム板第二種は、1965〜1997(昭和40〜平成7)年まで生産されましたが、

メーカーによっては1985(昭和60)年ころからアスベスト非含有に切り替えて現在も販売されています。

建築図面などを見ながらアスベスト建材を確認する場合は、メーカー名・製品名・製造年をしっかりとチェックする必要があるでしょう。

アスベスト除去のプロ

けい酸カルシウム板第二種は、アスベスト含有率も高く除去の際はアスベストの飛散に注意が必要です。

飛散性・毒性が高いアモサイトが使用されていることにも要注意です。

耐火被覆板

セメントを主材に補強材としてアスベストを配合し、ボード状に成形したのが「耐火被覆板」です。

けい酸カルシウム板第二種と同じく、鉄骨の柱や梁、壁に貼り付けて使用します。

1963〜1983(昭和38〜58)年まで、複数のメーカーがそれぞれの製品名で販売していたため混同しやすいので要注意でしょう。

  • トムボード
  • プロベストボード
  • リフライト
  • サーモボード
  • コーベックスマット

これらは全てアスベスト含有の耐火被覆板の製品名です。

毒性が強いアモサイトを原料とする製品が多く、含有率も25〜70%と高くなっているため、解体・除去には注意が必要な建材です。

耐火被覆塗材

鉄骨の柱や梁に吹き付ける、貼り付けるという施工方法があれば「塗る」という施工方法があってもおかしくないでしょう。

耐火被覆塗材とは、保温材としても使用されているバーミキュライト(蛭石)・セメント・アスベストを混合した材料をコテで塗りつけて施工します。

1973(昭和48)年から「ひる石プラスター」という製品名で製造されましたが、シェアを拡大することなく姿を消したようです。

レベル2のアスベスト建材【折板(せっぱん)屋根の裏】

ここでいう「屋根の裏」というのは、一般住宅の屋根裏のような場所ではなく、

屋根付きの駐車場や工場、学校の渡り廊下などの屋根をイメージしてください。

山・谷の凸凹な形状をした金属製の屋根を見たことがあるでしょう。

この形状の屋根を「折板(せっぱん)屋根」と呼びます。

これらの屋根の内側に、断熱と結露防止のために施工する裏打ち材が「屋根用折板裏断熱材」です。

1958〜1982(昭和33〜57)まで製造されましたが、特筆すべきはアスベスト含有率の高さです。

フェルト状に加工されたアスベストはなんと純度90%で、

高い断熱性能を誇る反面、アスベストが飛散する危険が高いアスベスト建材だといえます。

レベル2のアスベスト建材【煙突】

一般住宅にはほとんど設備されることがない煙突ですが、銭湯や工場などの煙突にもレベル2のアスベスト建材が使用されています。

煙突の内壁に貼り付けて施工する建材で、主に日本アスベスト(現:ニチアス)と大阪パッキングス製造所(現:日本インシュレーション)の2社が製造していました。

日本アスベストの「カポスタック」シリーズは1964〜1991(昭和39〜平成元)年までの製造でしたが、アスベスト含有率が70〜90%と非常に含有率が高いのが特徴です。

また、カポスタックシリーズとともに、大阪パッキングスの「ハイスタック」も毒性が強いアモサイトが使用されているため、取り扱いには十分に注意が必要です。

アスベスト除去のプロ

レベル2のアスベスト建材を見てみると、

アスベスト含有率が非常に高く、毒性が強いアモサイトが原料となっている傾向があります。

たとえ成形板などの形状を保っていても、アスベスト含有率が高いため凝結力は弱く、

場合によっては弾けるようにアスベスト繊維が飛散するため非常に危険性が高くなっています。

レベル2に該当するアスベストが引き起こす2つの問題

レベル2のアスベスト建材は、いろいろな側面で問題を引き起こします。

ここでは、レベル2のアスベスト建材が引き起こす2つの問題を挙げていきましょう。

レベル2の問題① 健康被害を引き起こす

ビルやマンション、工場などに施工されていることが多いレベル2のアスベストですが、最も気になるのはもちろん健康被害です。

一般住宅のように日常生活を送る場所にアスベストが存在することは非常に不安ですが、

職場などのように日頃からよく出入りする場所にもアスベスト建材が存在していれば、「わが家じゃないから大丈夫」などとは言っていられないでしょう。

特にレベル2のアスベスト建材は、アスベスト含有率が高く、飛散性・毒性ともに強力なアモサイトが使用されていることが多いため、健康被害が心配になります。

ビルの機械室、工場の配管など、比較的に劣化や損傷を気にしないことが多い場所に施工されているため、

気づかれないままにアスベストが飛散しているおそれがあります。

レベル2の問題② 不動産の価値が下がる

レベル2のアスベスト建材が引き起こす大きな問題として挙げられるのが「不動産価値の減少」です。

アスベストが規制される以前は、鉄骨の柱や梁に耐火被覆材などを施工して耐火性能を向上させ、大切な資産を守るための対策を講じるのは当然のことだったのです。

ところが、アスベストが規制されたことによって、その対策は「有害物質が存在している」という評価に変貌してしまいました。

アスベストが存在することで、具体的には、次の4点の評価に影響を与えます。

  • 建築物等の売買等の際の重要事項説明
  • 住宅性能表示制度
  • 不動産鑑定評価
  • デューディリジェンス(投資判断のための評価)

これらの評価のためにはアスベスト調査の結果を正直に申告することになり、

もしアスベストが残存していれば売却価格から除去費用分を大幅に差し引かれることになります。

つまり「アスベストが残存しているというだけで安く買い叩かれるおそれがある」ということです。

もし、所有しているビルやマンションにアスベスト建材が残存しているのであれば、

いざという時に資産価値を値踏みされないためにも、早めにプロのアスベスト除去業者に調査を依頼し、適切な除去作業をおこなうことをおすすめします。

レベル2のアスベスト建材を除去する場合の方法

レベル2のアスベスト建材を除去する方法は次になります。

  • 破砕・切断・剥ぎ落とし
  • アスベスト建材そのものを取り外す
  • アスベストが付着していない部分から切断する

レベル2のアスベスト建材は、シート状に巻き付けられていたり、ボード状のものが貼り付けられていたりします。

そこで、アスベスト建材そのものを取り外す、アスベスト建材が巻き付けられていない部分から配管を切断するなどの方法での対処が可能となっています。

破砕や切断に頼らずに除去が可能となるため、アスベストの飛散を最低限に抑えることが可能となります。

ビル・マンションのオーナーは必見!レベル2のアスベスト建材の種類と除去費用のまとめ

今回は、アスベストの除去における分類のうち「レベル2」に該当するアスベスト建材について、種類・使用されている場所、除去方法や費用を解説していきました。

また、レベル2のアスベストが引き起こす大きな問題についても触れて、ビルやマンションのオーナーの方が知っておくべき情報もあわせて紹介しました。

レベル2のアスベストは、アスベストの含有率が高く、危険性が高いアモサイトが使用されている製品が多いため、安易な除去では健康被害を引き起こす危険があります。

レベル2のアスベスト建材を除去する際には、アスベストに関する知識と除去工事の実績が豊富なプロの除去業者にお任せしましょう。

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