【2019年最新】アスベストとは!?危険なアスベスト問題とアスベストに関する5つの法律規制

【2019年最新】アスベストとは!?危険なアスベスト問題とアスベストに関する5つの法律規制

みなさんは「アスベスト」という物質の名を聞いたことがありますか?

さまざまなメディアでも取り上げられているため、名前くらいは聞いたことがあるという人も多いでしょう。

もしここで「アスベストってなに?」と頭の上に「?」が浮かんできた人は危険信号です。

アスベストのことを何も知らないままでいる人は、甚大な健康被害を被ってしまうおそれがあります。

それだけではありません。アスベストの存在を看過していると、大切なマンションや住宅の価値も下げてしまうことがあるのです。

あなたは「アスベスト」について正しい知識を持っていますか?ここでは、アスベスト問題について紹介していきます。

アスベスト問題とは?危険なアスベストを徹底解説

ホームズ店長

アスベストについてはかねてから危険性が指摘され続けてきましたが、いま、再びその危険性が強く指摘されるようになりました

ここでは、人体に悪影響を及ぼすアスベストについて解説していきましょう。

「奇跡の鉱物」だったアスベスト

アスベストは、古くは古代エジプト・ローマ時代に、日本でも平安時代にはその存在があったと言われています。

その正体は天然の無機繊維状鉱物で、みなさんがわかりやすいように言いかえれば「石綿」のことです。

石綿といえば、ある程度の年齢までの方なら、小学校の理科の実験などでも利用されていたので馴染みがあるでしょうね。

石綿は、なんと繊維1本が髪の毛の5,000分の1の太さしかないという非常に細かい物質であるのに、耐久性・耐熱性・対薬品性・電気絶縁性に非常に優れています

しかも加工がしやすく、その上で驚くほどに安価であったため、その危険性が指摘されるまでは「奇跡の鉱物」とも呼ばれていました。

古代エジプトではミイラを包む布として、古代ローマではランプの芯として利用されており、中国では火に投げ込むだけで汚れが落ちるという意味の「火浣布(かかんぷ)」として重宝されてきました。

日本の歴史では、平安時代に描かれた竹取物語の中で火にくべても燃えない「火鼠の皮衣」が登場しており、中国から石綿が伝来していたのではないかと推測されています。

アスベストとは!?除去工事すべき3つの理由とアスベストの危険性&見分け方

石綿

奇跡の鉱物アスベストは、近代文化の発展にも大きく貢献してきました。

耐熱性に優れていたため、建物の断熱材や防火材として広く使用されたほか、防音性も高かったために学校の音楽室などにもふんだんに利用されました。

耐久性にも優れていたため、自動車のブレーキやクラッチの素材としても採用されていました。

耐熱性・耐久性の高さを物語る最強のエピソードは、宇宙船の帰還船の断熱材として採用されていたということでしょう。

宇宙船の開発現場といえば、いつの時代も最先端の技術が結集している場所ですから、アスベストが大変重宝されていたことがうかがえます。

みなさんが最も身近に感じるものといえば、小学校の理科の実験で使われていた「石綿つき金網」ではないでしょうか?

30歳くらいまでの方であれば「ビーカーに入れた物体を熱する際に、中央部分に白い石綿がついた金網を使っていた…」というエピソードを思い出すことができるでしょう。

一転、アスベストは「静かな時限爆弾」へ…

奇跡の鉱物として世界中で重宝されてきたアスベストでしたが、1970年代に入り、健康への被害が指摘されました。

とはいっても、たとえば「◯◯を食べるとガンになる」というような、身近な危険を感じさせるものではありません。

健康への被害が問題となったのは、アスベストを加工する側でした。

アスベストは、繊維1本の太さが髪の毛の5,000分の1しかない細かい物質なので、アスベストを加工する現場では空気中に大量のアスベストの繊維が舞い散っていました。

空気中に舞い散ったアスベストの繊維を長期間にわたって大量に吸入してしまうことで、アスベスト製品の加工工場や建物にアスベストを吹きつける建設業者に健康被害が発症したのです。

アスベストとは!?除去工事すべき3つの理由とアスベストの危険性&見分け方

アスベストは、たとえばシンナーのように吸入してしまった時に苦しさなどがあるわけではありません。

あまりにも繊維が細かいため、当の本人でさえ吸入してしまったことに気がつきません。

長年、アスベストの加工・施工などに携わってきた人は、毎日のように確実にアスベストの繊維を吸入し、自覚がないままに肺を病んでいきました

こんな状況から、奇跡の鉱物と呼ばれて重宝されてきたアスベストは、一転して危険な物質であると世界中の各国が規制を始めました。

吸入した自覚もなく、吸入したからといってすぐに不調をきたすわけでもなく、気がつかないまま、着実に健康をむしばんでしまうため「静かな時限爆弾」とも呼ばれるようになったのです。

国内のアスベスト規制の状況

アスベストの歴史

  • 1975年 アメリカでアスベストの生産・使用が完全に中止
  • 1988年 石綿つき金網が製造中止
  • 2004年 アスベストが1%以上含まれた製品は原則的に出荷禁止
  • 2005年 総死者数300人を超えるクボタショック
  • 2006年 アスベスト含有の基準が0.1%以上に強化され、製造自体が全面禁止
  • 2013年 アスベストの生産・使用が完全に中止

まず、1975年にアメリカ国内でアスベストの生産・使用が完全に中止されました。

建物の吹き付け工事では、通常はネットを張る程度の防塵処理しかおこなわれないため、施工業者だけでなく周囲にもたくさんのアスベスト繊維が飛散してしまうからです。

アスベスト除去
のプロ

でも、実際は使われちゃってるんですけどね・・・

吹き付けでの使用が禁止されたことに伴い、各業界でも次々とアスベストの使用が中止され、1988年にはみなさんご存じの「石綿つき金網」も製造中止になりました。

その後、2004年になるとアスベストが1%以上含まれた製品は原則的に出荷禁止となりました。

総死者300人以上!アスベスト史上の大事件「クボタショック」

アスベストとは!?除去工事すべき3つの理由とアスベストの危険性&見分け方

クボタショック

2005年には日本中にアスベストの恐怖を知らしめる大事件が公表されました。

兵庫県尼崎市にあった大手機械メーカー「クボタ」の旧神崎工場の従業員や周辺住民が、アスベスト疾患によって次々と亡くなっていたというニュースが公表されたのです。

当時、クボタの労災死亡者は69人でしたが、うち神崎工場の労災死亡者は68人という高確率となっていたことから、クボタ神崎工場が原因となっていたことが発覚します。

総死者数300人を超えるアスベスト公害事件は「クボタショック」と呼ばれ、改めてアスベストの危険性に世間が注目したのでした。

2006年にはアスベスト含有の基準が0.1%以上に強化されるとともに、アスベストの製造自体が全面禁止されました。

ただし、一部の製品では「アスベストの代用品が見つからない」ということを理由に、厚生労働省の政令によって使用が認められていました。

そのため、一部ではアスベストの使用が続けられてきましたが、2013年には全ての代替技術が確立されたため、例外もなくなり、ついにアスベストの生産・使用が完全に中止されたのでした。

アスベストの生産・使用が全面的に禁止されている現在でも、全国にはたくさんの被害者がアスベスト疾患と戦っています。

クボタショックのように企業を相手にした訴訟だけでなく、防じん対策の義務付けや対策法が存在しなかったことを指摘して、

国を相手取った国家賠償の集団訴訟も全国で提起されており、今後も訴訟の行方が注目されています。

意外!アスベストに関する環境基準は存在しない

ホームズ店長

私たちにとっては懐かしくもある「石綿」ですけど、アスベストはそんなに危険な物質だったんですね。

アスベスト除去
のプロ

はい、アスベストによる健康被害で現在でも苦しんでいる方は大勢います

ホームズ店長

これだけ危険性が指摘されているのですから、法令で環境基準が定められているんじゃないですか?

アスベスト除去
のプロ

いえ、実はアスベストに関する環境基準は世界中のどこの国でも定められていないんですよ。

有害な物質に関しては、世界各国において独自の環境基準が定められています。

アスベストとは!?除去工事すべき3つの理由とアスベストの危険性&見分け方

大気汚染、水質汚濁…

わが国においても、CO2排出量や水中の有害物質などに関する環境基準が定められているのはみなさんご存じのことでしょう。

ところが、アスベストに関しては、国内における環境基準は定められていません。

これは、すでにアスベストが国内での生産・使用が完全に禁止されているためです。

国としては「あるはずのない物質なので、規制の必要がない」わけです。

世界中のどこの国を見ても、やはりアスベストに関する大気中のアスベスト濃度の環境基準が設けられている国はありません。

これは「アスベストは、日常生活の中で吸入してしまうような物質ではない」ということを示しています。

厚生労働省では、ホームページ上でアスベストについて「そこにあること自体が直ちに問題なのではない」とうたっており、むやみにおそれる必要はないと広報しています。

工場周辺のたくさんの住民を死に追いやったクボタショックがあったにも関わらず…です。

公営住宅の居住経験者は危険信号?公営住宅とアスベストの関係

アスベストとは!?除去工事すべき3つの理由とアスベストの危険性&見分け方

公営住宅

ホームズ店長

そういえば、以前にテレビでアスベスト問題を大きく取り上げていた番組を見ましたよ。

公営住宅のアスベスト問題とか…

アスベスト除去
のプロ

2017年にNHKで放送された「クローズアップ現代」の特集でしょうね。

たしかに興味深い内容でしたよ。

2017年6月に放送されたNHKのクローズアップ現代では新たなアスベスト被害〜調査報告・公営住宅2万戸超〜と題して公営住宅におけるアスベスト問題が取り上げられました。

この番組を視聴して、恐怖感を抱いた方は多かったはずです。

まず、NHKが専門家とともに過去の記録を調査した結果、公営住宅2万2,000戸以上でアスベストが使用されていたことが判明しました。

アスベストの健康被害が発覚したのち、天井などに特殊なコーティングを施して現在でも使用されている住宅が多数となっていますが、

アスベストがむき出しのままになっていた当時に住んでいた住民は、いまになってアスベスト疾患の発症に苦しんでいるのです。

番組では、20年間もアスベストがむき出しになった天井の下で生活していた女性が取り上げられました。

  • 「子どもの頃は二段ベッドの上に登って天井のアスベストを触って遊んでいた」
  • 「わたあめのようにフワフワしていたので、押して手形をつけたり、むしって遊んだりしていた」

アスベストの危険性を知っている私たちならそんな行為はしませんが、当時の子どもたちがそんなことを知る由もなかったわけです。

公害リスク評価の専門家が調査した結果、アスベストを吸入してしまったおそれがある住人の数はなんと23万8,000人

これから23万人以上の人たちがアスベスト疾患に苦しむことになるかもしれないのです。

NHKの調査結果は「建物アスベスト被害WEBサイト」で確認することができます。

過去に公営住宅で生活していたことがある、いま居住している公営住宅のアスベスト使用状況が知りたいという方は、こちらにアクセスして検索することをおすすめします。

特に、全国の調査結果とはいえ、実質的に件数は首都圏近郊に集中しているため、首都圏で公営住宅に居住していた方は要チェックでしょう。

【公営住宅のアスベスト問題】潜在的な被害者は20万人超!史上最大の公害「公営住宅のアスベスト問題」とは

2018.10.26

【法律規制】アスベストに関して規制する主な法令は5つ

アスベストについては、2019年現在、わが国では製造も使用も禁止されています。

「禁止されている」ということは、たとえば覚せい剤やけん銃などの禁制品と同じく、アスベストが使用されている住宅に住んでいれば行政から取り壊しや撤去の命令が下されたりするのでしょうか?

また、禁止されて以後の現在、住宅やビルを建てる際にアスベストを使用した場合にはなんらかの罰を受けることがあるのでしょうか?

ここでは、アスベストに関する「規制」について解説していきましょう。

アスベストに関する法規制については、まだ近年になって整備されたばかりの比較的に新しい規制です。

今回は【2019年最新版】としてお送りしますが、今後、さらに法改正などによって規制が変更になることがある点をご理解ください。

2019年現在、アスベストに関して規制を設けている法令は次の5つです。

  • 建築基準法
  • 大気汚染防止法
  • 労働安全衛生法
  • 石綿障害予防規則
  • 廃棄物の処理及び清掃に関する法律

それぞれの法令が独自に規制している点があれば、ある法令が上位法になって密接に関係する法令もあります。

では、それぞれの法令について詳しく見ていきましょう。

アスベストに関する規制① 【建築基準法】

建築基準法とは、昭和25年に誕生しました。

生活の基礎となる「住宅」や、経済活動の起点となる「ビル・マンション」など、さらにその用地となる「敷地」に関して、最低限の基準を設けることで、国民の生命・健康・財産の保護を目的とする法律です。

ということは、国民の健康を脅かすアスベストの存在について規制が加わったとしても当然の法令でしょう。

建築基準法におけるアスベストの規制は、2006年の法改正によって新たに加えられました。

法改正によって建築基準法に加えられたアスベストの規制は次のとおりです。

【規制対象】

  • 吹き付けアスベスト
  • アスベスト含有率0.1%を超えるロックウール

【規制の内容】

  • 規制対象となっている建材の使用禁止
  • 増改築をおこなう場合、原則的に規制対象の建材の除去を義務付ける
  • 規制対象の建材が使用されている面積が増改築前の床面積の2分の1を超えない場合は、封じ込め・囲い込みでも可とする
  • アスベストが飛散するおそれがある場合は、勧告・命令をすることができる

対象となるのは新築・増改築のとき

建築基準法によってアスベスト規制が加わるのは、住宅やビルなどを新築する場合、または増改築をする場合です。

ある調査によると、天井材に吹き付けアスベストが使用されていた公営住宅に住んでいたためにアスベスト被害が発生するリスクを負っている人の数は23万8,000人にも及ぶと言われています。

もしこの人数がアスベスト特有のじん肺・肺がん・悪性中皮腫などを発症することになれば、近代史において最大規模の公害問題となるでしょう。

今後、同じような健康被害を発生させないためにも、国民が生活や仕事で過ごすことになる空間からアスベストの危険を排除するのが建築基準法なのです。

アスベスト除去のプロ

建築基準法違反に該当すると、懲役・罰金という刑罰が科せられることになります。

それどころか、建築基準法違反で処罰された業者としての悪評が立ってしまうため、業者としての信用を失うでしょう。

アスベストに関する規制② 【大気汚染防止法】

昭和43年に誕生した大気汚染防止法は、高度経済成長の光と陰をたとえるなら、陰の部分を象徴する法令でしょう。

アスベストによる健康問題が発生したのも、国内で大気汚染が注目された時期と同じ頃なので、大気汚染防止法によってアスベストが規制されても当然でしょう。

大気汚染防止法の目的は、国民の健康を保護することを第一としていますが、加えて、健康被害が発生してしまった場合の事業者の責任も定めています。

大気汚染防止法によるアスベストの規制は次のとおりです。

【規制対象】

  • 吹き付けアスベスト
  • アスベスト含有の断熱材、保温材、耐火被覆材

【規制の内容】

  • アスベストを「特定粉じん」に指定する
  • 吹き付けアスベストやその他アスベスト含有の建材が使用されている建築物を解体、改造、補修する作業を「特定粉じん排出作業」とする
  • 元請業者による事前調査、その結果を発注者に説明・掲示することを義務付ける

大気汚染防止法においては、微細なアスベストの繊維が飛散する危険を回避するために、すでに使用されてきたアスベスト建築物を解体したり、リフォームしたりする場合には責任の所在を明確にすることが規定されています。

アスベスト除去のプロ

大気汚染防止法に違反すると、罰則が科せられるだけでなく、事業を継続することも難しくなります。

調査結果の改ざんなどについても厳罰化されているため、アスベストに関連する事業者にとっては重要な法令となっています。

アスベストに関する規制③ 【労働安全衛生法】

アスベストが原因の健康被害を最も被ってしまったのは、アスベストを施工してきた建築・建設業者の作業員です。

まだアスベストの危険性が明らかになっていなかった時代では、十分な粉じん対策を取らないままアスベストの施工がおこなわれており、たくさんの作業員が大量のアスベストを吸入していました。

つまり、アスベストによる健康被害を防ぐための重要な対策としては「作業員のばく露対策」が最優先の課題だったわけです。

そこで、労働安全衛生法では、主にアスベストを取り扱う際に講ずるべき注意や手続きなどについてが規制されています。

【規制対象】

  • アスベスト
  • アスベスト含有率1%を超えるもの

【規制内容】

  • アスベストの製造、輸入、譲渡、提供、使用の禁止
  • アスベストを取り扱う際の作業主任者の選任を義務付け
  • 耐火建築物、準耐火建築物に使用された吹き付けアスベストの除去については、作業開始の14日前までに労働基準監督署に計画の届出提出を義務付け
  • アスベストの使用状況の事前調査、除去結果などの記録保存を義務付け
  • アスベスト除去や封じ込めなどの作業に従事する場合の措置

(作業場所の隔離・前室と休憩室の設置・場内の集じんなど)

アスベスト除去のプロ

労働安全衛生法は、アスベスト除去をおこなう事業者や作業員に対する規制ですね。

マイホームのアスベストの存在が気になる方にはあまり関係がないかも知れませんが「こんなことに気をつけるんだな」と覚えておくとよいでしょう。

アスベストに関する規制④ 【石綿障害予防規則】

石綿障害予防規則は、労働安全衛生法に定められた目的を達成するために制定された補足的な法令です。

主だった法律だけでは、細部に渡る指示が行き届かないことがあります。

そこで「規則」や「令」といった下位の法令を定めることで、法律の「穴」を埋めているのです。

実際に、ここまでで紹介した各法令でも、規則などによって補完されている部分がありますが、特にこの石綿障害予防規則は重要な法令なので特別に紹介しています。

アスベスト対策は、すでにアスベストが全面禁止されていることから、今後は解体・除去に関する取り扱いが主流となります。

そのため、石綿障害予防規則では、アスベストのばく露対策についてを細かく規定しています。

  • アスベスト除去作業の現場では、作業員以外の立ち入りを禁止する看板を表示すること
  • アスベストの除去だけでなく、除去したアスベスト廃棄物の取り扱い作業者にも保護衣やマスクを着用させること
  • アスベスト除去に従事する作業員に特別教育を実施すること
  • 使用済みの保護衣は隔離保管し、廃棄の場合を除いて場外に持ち出さないこと

こちらも、マイホームのアスベストを除去した方にとってはあまり関係のない法令ではありますが、アスベスト除去に従事する作業員がこんなにもばく露対策を徹底しているということを知っておくべきでしょう。

アスベストに関する規制⑤ 【廃棄物の処理及び清掃に関する法律】

アスベスト除去についてみなさんにも少なからず関係するのが「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」でしょう。

まずは、この法令による規制内容を紹介します。

【規制対象】

  • 吹き付けアスベストなどの廃棄物
  • アスベスト含有の建材や家電製品などの廃棄物

【規制内容】

  • 吹き付けアスベストなど、アスベスト自体の廃棄物を「特別産業廃棄物」とし、その中でも「特定有害産業廃棄物」として適切に廃棄する
  • アスベスト含有の建材などを「石綿含有産業廃棄物」と「石綿含有一般廃棄物」とに分類する
  • 石綿含有産業廃棄物とは、含有率0.1%を超えるアスベスト建材などの産業廃棄物とする
  • 石綿含有一般廃棄物とは、工作物の新築、改築、除去に伴って生じた含有率0.1%を超えるアスベスト廃棄物とする
  • 石綿含有産業廃棄物と石綿含有一般廃棄物は、ほかの廃棄物と混合しないように収集、運搬、管理する必要がある

基本的には、アスベスト除去によって生じた廃棄物をどのように処理するのかを規制する法律です。

ただし、家庭で生じたアスベスト廃棄物を捨てる際には、廃棄物処理法を理解しておく必要があります。

たとえば、スレート板や外壁のサイディングの一部など、アスベストを含有する建材が生じた場合には、自治体が定める方法で廃棄する必要があるのです。

多くの自治体では、市販のビニール袋1杯程度の少量であれば、家庭ゴミとして市町村が収集していますが、大量になると専門業者による処分が必要になります。

アスベスト除去のプロ

自治体が家庭ゴミとして収集してくれるのは「非飛散性」と呼ばれるアスベスト廃棄物だけです。

吹き付けアスベストなどは「飛散性」に分類されるため、少量であっても家庭ゴミとして廃棄することはできません。

廃棄物処理法の違反には厳しい罰則が!

2007年のニュースですが、群馬県の解体業者が神社の敷地内で建物を解体した際に発生したアスベスト廃棄物を、適切に処理せず自宅近くの畑に廃棄したことが話題になりました。

アスベストの完全規制が敷かれたばかりの頃で、世間では「やはりアスベストの不法投棄が!」と話題を集めましたが、この事件では行政の対応も問題になりました。

アスベスト除去工事をおこなうことについては高崎市への報告が届出されていたにも関わらず、市・県が実態を確認していなかったというお粗末な対応で、周辺住民にとって大きな不安が残ることになったのです。

2016年には大阪府内の雑木林で、アスベスト廃棄物いりのポリ袋約100袋が発見されたニュースも報道されて、いまだにアスベスト廃棄物の不法投棄が平然とおこなわれている現実があらわになりました。

アスベスト廃棄物を適切に処理しなかった場合の罰則は次のとおりです。

  • 法人がアスベスト廃棄物を不法投棄した

法人に対して3億円以下の罰金

  • 個人がアスベスト廃棄物を不法投棄した

5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金、またはこれを併科(懲役と罰金の両方が科せられることも)

  • 不法投棄を目的としてアスベスト廃棄物を運搬した場合

3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金、またはこれを併科

アスベスト除去のプロ

個人がアスベスト廃棄物を不法投棄した場合でも、非常に重たい刑罰が科せられることになります。

さらにアスベストにばく露する危険もあるため、少量であってもアスベストの除去・廃棄は専門業者に依頼するべきでしょう。

【2019年最新】アスベストとは!?危険なアスベスト問題とアスベストに関する5つの法律規制のまとめ

ここでは、アスベストにまつわる法的な規制について、主だった5つの法令とそれぞれの詳細を解説しました。

アスベストの除去については、専門的な知識と、経験に基づいた確かな技術で適切に除去することができる専門業者にお任せするべきです。

また、アスベスト除去をお任せする業者を選ぶ際には、各種法令を遵守する業者をチョイスするべきでしょう。

法令を遵守する意識が高い優良な業者を選ぶためにも、ここで紹介した各種法令の存在や概要を頭の片隅にでも置いておきましょう。

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