【外壁塗装の見積もり編③】外壁塗装の見積もり書でチェックすべき重要な5つのポイント

【外壁塗装の見積もり編③】外壁塗装の見積もり書でチェックすべき重要な5つのポイント

マイホームの外壁塗装を考え、いくつかの塗装業者に見積りを依頼したあなた。

さっそく塗装業者が現地調査に訪ねてきて、翌日には見積り書をもらいました。

さて、何通かの見積り書を手にしたあなたは、一体、見積り書のどこをチェックしますか?

「どこが一番安いかな」ではNGです!

それぞれの見積り書を見比べて、重要なポイントを充足しているかをチェックしましょう。

外壁塗装の見積り書・5つのチェックポイント

ここでは、外壁塗装工事の見積り書でチェックすべきポイントを解説していきます。
見積り書の重要なチェック項目は全部で5つ。

  • ①各部分の塗料の耐用年数は均一か?
  • ②塗料の「三度塗り」は守られているか?
  • ③項目に「ケレン」は入っているか?
  • ④塗装面積は適切か?
  • ⑤塗装箇所はもれなく記載されているか?

ぜひ見積り書を片手にご覧ください。

チェック① 各部分の塗料の耐用年数は均一か?

外壁塗料で使用する塗料にはランクが存在します。

まず大きく

  • 水性塗料
  • 溶剤系塗料

に分かれます。

水性塗料は主成分が水で構成されており、安価で扱いやすいが耐久性が劣るという特徴があります。

溶剤系塗料はシンナーによる希釈が必要で、塗料+シンナーで使用する「一液型」と塗料+シンナー+硬化剤で使用する「二液型」があり、扱いが難しく高価である反面、耐久性やツヤは優れているという特徴があります。

さらに、水性・溶剤系ともに、塗料の保護膜を形成するための材料として配合される原料によってランクがあります。
上り順に、

  • アクリル系塗料
  • ウレタン系塗料
  • シリコン系塗料
  • フッ素系塗料
  • 遮熱・断熱系塗料
  • 光触媒系塗料

となっており、下にいくほど価格・耐久性・ツヤ持ちが良くなります。

※遮熱・断熱系塗料は基本的にあまりツヤを発しませんが、そのままの発色を長く維持します。

一般的に、外壁塗装では「外壁・屋根・軒天井・破風・雨戸や雨どいなど各部分の塗料ランクを全て同じものにすると良い」と言われています。

なぜ塗料のランクを合わせる必要があるのでしょうか?

例えば、外壁と屋根にはできるだけ長持ちさせたいので耐用年数が10年の塗料を使用したとします。

外壁と屋根にけっこうな費用がかかるので、費用を抑えるために軒天井・破風・雨どいには耐用年数が6〜7年の塗料を使用しました。

施工してくれた外壁塗装業者も「あまり高くなっても悪いからほかの部分は安い塗料にしても良いし、見栄えもそんなに変わらない」なんて言うし、実際の仕上がりも塗料のランクの差は感じません。

ところが、7年目を迎える頃には雨どいや破風の色あせが目立ち始め、次第に塗装が剥がれる部分が出てきます。

外壁と屋根はまだまだ美しいままですが、付帯部分は色あせて見すぼらしい状態に。

前回の塗装を施工してくれた業者に相談すると「破風や雨どいのためだけでも足場を建てる必要がある」と言われて、たかが手直し程度の割には高額な見積りになってしまいます。

仕方なく、外壁と屋根は美しくても付帯部分はみすぼらしいというちぐはぐな住宅のまま数年はガマンすることになるでしょう。

このような事態を避けるために「塗料のランクを同じにする」と言われているわけです。

確かに、外壁塗装を扱う数多くのサイトでも「塗料のランクは全て同じに!」と説明しています。

ところが、単に「塗料のランクを同じにする」だけでは間違い!

多くのサイトが間違いを勧めているので要注意です。

正しくは「素地ごとに塗料の「耐用年数」を均一にする」です。

もし外壁・屋根ともにランクの高い塗料を使っていれば付帯部分も全て同じランクにしても良いでしょう。

しかし、これでは不用意に工事金額が高額になってしまいます。

「ランクを合わせる」を実践した場合、シンナー臭が気になるので外壁・屋根ともに水性シリコン塗料を使ったとすれば、軒天井・破風・雨戸・雨どいにも全て水性シリコン塗料を使うことになります。

ところが、軒天井や破風は木材で、雨戸は金属で、雨どいは塩化ビニールで作られているので、水性塗料で塗装するのは不適切です。

素地と塗料がマッチしていないと、すぐに剥離や色あせを起こします。

住宅には様々な建材が使用されているので、建材の素地にマッチした塗料をチョイスしながら、耐用年数を均一化する必要があります。

住宅のどの部分はどんな建材でできていて、その建材の素地にはどの塗料がマッチするという複合的な判断は非常に難しいプロの仕事。

見積り書を比較していて「この業者は安いな」と思ったら、外壁・屋根に使用する塗料と軒天井や破風などの付帯部分に使用する塗料のランクを比較してください。

「外壁・屋根には溶剤シリコン系塗料、付帯部分には安価な水性ウレタン系塗料」なんて業者は要注意です。

数年後にはキレイな部分とみすぼらしい部分が混在する住宅になってしまうおそれが大。

反対に「外壁・屋根には水性シリコン系塗料、付帯部分は溶剤系ウレタン塗料」という業者は素地に対する考慮ができているので、住宅の塗装に対する知識と経験が豊富であると判断できます。

くれぐれも「ランク」を合わせることだけにとらわれないように注意しましょう。

チェック② 塗料の「三度塗り」は守られているか?

外壁塗装の基本の「キ」。

それは塗料の「三度塗り」です。

三度塗りとは、その名のとおり塗料を3回塗ること。

まず素地と塗料の密着を高めるため下地材を塗る「下塗り」をします。

下塗りが乾いて下地ができあがったら色の塗料の1回目を塗る「中塗り」をします。

さらに中塗りが乾いたら塗装の表面の膜を強くするために色の塗料の2回目を塗る「上塗り」をします。

これが三度塗りです。「下地+色+色」というわけですね。

三度塗りをすることで、塗料はその性能を最大限に発揮します。

ツヤ・耐久性・耐水性、全てが重ね塗りすることを前提に製造されています。

外壁・屋根ともに三度塗りは必須。

見積り書を見て、単に「外壁(弱溶剤ウレタン塗料)」だけ記載されていたり「下塗り+色」のように省略して記載している塗装業者は要注意です。

こちらに外壁塗装の知識がないのをいいことに、大切な下塗りを省いたり、色の塗料を1回しか塗らない悪徳業者は山のようにたくさんいます。

必ず「下塗り・中塗り・上塗り」をしっかり記載しているかをチェック。

もし記載を省略していたら「ここは何回塗るんですか?」と質問しておきましょう。

チェック③ 項目に「ケレン」は入っているか?

外壁塗装の工程の中には「ケレン」という項目があります。

ケレンとは、一言でいえば「磨き」です。

コロニアル屋根、金属部分、木部分などは、表面に付着したコケやサビなどを十分に落としておかないと、その上から塗料を塗っても密着性が失われてしまい塗料が剥げてしまいます。

また、元々塗装してある塗料の膜が強ければ同じく塗料の密着性が弱くなるので、古い塗膜を削り落とす必要があります。

そこで、研磨剤入りのシート(マジックロンという製品が有名)や紙ヤスリのシートを装着できる電動工具で、コケ・サビ・古い塗膜を削って表面を磨きます。

この作業を「ケレン」と呼びます。

ケレンを怠ったり不十分だったりすると、どんなにランクの高い塗料を塗装してもムダになります。

ところがこのケレンという作業は、手作業で研磨していくので時間がかかるし非常に面倒。

そのため、工期短縮や人件費の削減、または単に「面倒だから」という理由でケレンをしない塗装業者がいます。

マイホームの屋根がトタンやコロニアルだったり、金属製の雨戸があるなどの場合は、必ず見積り書に「ケレン」や「下地処理」という工程が含まれているかをチェックしましょう。

【現役プロ業者の一言】

屋根のケレン作業はとにかく面倒です。屋根一面をゴシゴシと雑巾掛けして磨くのと同じ手間だと思ってください。ところが、段取りの良い塗装業者は高圧洗浄の段階でケレンを済ませてしまいます。高圧水を渦巻状に噴出する「トルネードノズル」を使えば、いともカンタンに古い塗膜を除去することができます。もし見積り書にケレンが記載されていなくても、高圧洗浄の項目に「トルネード」の記載があればケレンを兼ねていると認識してください。

チェック④ 塗装面積は適切か?

外壁塗装の見積り書には、必ず「平米数」が登場します。

平米数とは「㎡」のことであり、つまりは面積を指します。

ここでふと疑問に感じるのが「どうやって外壁や屋根の面積を割り出しているの?」ということです。

確かに、足場も立っていないしメジャーで計測している風もなかったのに面積を割り出しているのは疑問を通り越して「これ、間違いないの?」と疑いを持ってしまいますよね。

実は、外壁や屋根の塗装面積には、概ねの面積を算出する計算式があります。
それぞれの計算式を紹介しましょう。

  • 【外壁の面積】延べ床面積(㎡)×1.2
  • 【屋根の面積】1階部分の床面積(㎡)×1.5

この計算式を使えば、外壁・屋根の概ねの面積が算出できます。

「本当かな?」と思った方は、試しに自分で計算してみてください。

おそらく見積り書に記載されている面積と近い数値になるはずです。

概ねの面積は計算式で算出できますが、住宅の形状によってはこれが通用しません。
例えば、住宅を上から見た場合、

  • (A)40坪
  • (B)35坪

ではどうなるのでしょうか?

この場合、計算式を用いれば面積はA>Bになりますが、実際には辺の全長は同じなので外壁の面積はA=Bとなり、計算式を使ってしまうと塗装業者にとっては計算以上に塗料を使うことになりマイナスが生じます。

また、窓やドアなど間口の数によっても実際の面積とは差が生じます。

そのため、塗装業者によっては建築図面を使って綿密に計算したり、間口分を差し引いたりして計算することもありますが、それでも計算式と比べてもあまり大きな差にはなりません。

それなのに、見積り書に記載されている面積が計算式を大きく上回っていれば、水増しを疑う必要があります。

もし外壁の塗装単価が2,000円の場合、10㎡を水増しされれば2,000円×10㎡×2回=4万円も高くなります。

悪徳業者の多くが面積の水増しでぼったくりを企むので「1社だけ面積を大幅に広く記載している」という場合は候補から排除するべきでしょう。

また、外壁・屋根・足場・高圧洗浄などを全て同じ面積にして見積りを出す業者もいます。

必ず面積は「高圧洗浄>足場>外壁>屋根」になるので、いい加減な見積りを提示するような業者は即NGです。

チェック⑤ 塗装箇所はもれなく記載されているか?

国民生活センターには毎日のように外壁塗装に関するトラブルの相談が寄せられています。

その中でも代表的なトラブルが「見積り書に記載されていない項目の追加請求を受けた」というケースです。

激安をうたって外壁塗装工事契約を結び、実際に工事が始まってから「ここが傷んでいる」「あそこも追加工事が必要だ」と契約外の工事で価格をつり上げる悪徳業者の被害は後を絶ちません。

見積り書をチェックする際には、外壁・屋根・足場・高圧洗浄・養生・ケレン・下地補修・軒天井・破風・雨戸・雨どい・幅木といった各項目がもれなく記載されているかを確認しましょう。

複数の業者から見積り書を取れば「A社にはあるがB社にはない」という項目が出てくるかも知れません。

そうなれば、B社には「見積りに◯◯の工程が入っていないけど、工事しなくても大丈夫?」と質問しておきましょう。

これだけでも追加請求を防止する効果は十分です。

また、塗装業者に「これ以上は追加請求はない?」という質問をしておくのも良いでしょう。
見積り金額以上に請求することはないのか?
もし追加請求があるとすれば、どんな追加工事があった場合なのか?
なども併せて質問し、再見積りや契約書に文章で盛り込んでもらえば安心です。

見積り書のチェックポイントのまとめ

実際に外壁塗装の見積り書を手にしたら確認しておきたいチェックポイントを詳しく紹介しました。

ここで紹介した5つのチェックポイント、

  • ①各部分の塗料の耐用年数は均一か?
  • ②塗料の「三度塗り」は守られているか?
  • ③項目に「ケレン」は入っているか?
  • ④塗装面積は適切か?
  • ⑤塗装箇所はもれなく記載されているか?

は複数の外壁塗装業者から見積りを取って比較すると各業者の良し悪しが一目瞭然となります。

見積り書は契約書類ではないので、今回のチェックポイントを踏まえて、赤ペンで見積り書に「良い点を◯・悪い点を×」を書き込んでいくと、総合的にみてベストな塗装業者を見極めることができるでしょう。

もちろん、×が多い業者はお断りですね。

見積り書のチェックを進める際には、複数の外壁塗装業者から見積りを取り寄せて比較しましょう。

外壁塗装の「一括見積りサイト」を活用すれば、わざわざ自分でいくつかの塗装業者をピックアップしなくてもサイト側が条件に応じて複数の優良業者をマッチングしてくれます。

まずは一括見積りサイトを活用して、複数の塗装業者から見積りを取り寄せましょう。

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