【外壁塗装の見積もり編②】外壁塗装の見積もり書にある8つの項目の意味をわかりやすく解説 

【外壁塗装の見積もり編②】外壁塗装の見積もり書にある8つの項目の意味をわかりやすく解説 

外壁塗装の見積り書を手にした時、まず誰でも「色々書いてあるけど、意味が分からないな…」と感じるのではないでしょうか?

各工事項目の意味を理解していないと、塗装業者のいいなりになって不必要な工事を追加され高い工事代金を請求されたり、必要な工事が抜けていることを見逃したりします。

満足のできる外壁塗装を実現するためには、各工事項目の意味をある程度は理解しておく必要があるでしょう。

外壁塗装をはじめとした住宅建築業界に身を置いた経験がないと分かりにくい項目もあるので、できるだけ分かりやすく見積り書の各項目の意味を解説していきます。

理解しておきたい工事項目

外壁塗装の見積りで理解しておきたい項目は8項目。

  • ①足場
  • ②養生
  • ③高圧洗浄
  • ④シーラー・プライマー・フィラー
  • ⑤ケレン
  • ⑥サビ止め塗料
  • ⑦シーリング・コーキング
  • ⑧諸経費

です。

では、各項目を詳しく見ていきましょう。

ポイント① 足場

外壁塗装は「足場」がないと施工できません。

脚立などでは不安定だし、作業の能率も悪いし、2階や屋根になると危険極まります。

勾配が急な屋根では立つことさえ難しくなります。

そこで鉄パイプや鉄板などを組み合わせた足場を建てるわけですが、足場はほとんどの場合が「足場屋」と呼ばれる外注に頼ることになります。

どの塗装業者でも懇意にしている足場屋がいるので、塗装業者と足場屋は切っても切れない関係なのです。

足場代の相場

足場代の相場は、全国的に1㎡あたり600〜800円程度。

もっと安い足場屋もありますが、相場より高くなっている場合はチェックが必要です。

正当な理由で足場代が相場よりも高くなるケースは

  • 通常よりも安定度の高い部材を使用している
  • 通常の工法よりも複雑な構造で足場を建てる必要がある
  • 以前は相場1,000円程度の時代があり、この頃から単価を変更していない

くらいで、これ以外は足場屋がぼったくりか、塗装業者が勝手に中間マージンを取っているかのどちらかです。

足場屋の単価は地域によって異なるので、複数の業者が提示した単価をよく比較する必要があるでしょう。

足場代の計算方法

足場代は「足場架面積×1㎡あたりの単価」で算出します。

足場架面積は「(建物外周の長さ+8m)×建物の高さ」で算出しますが、特に設計図面などを見なくても

  • 平屋=3.5m
  • 2階建て=6m
  • 3階建て=8.5m

で計算するのが通例です。

概ねの住宅の広さで例を挙げると

  • 140㎡未満の住宅…10万円〜14万円
  • 140〜150㎡の住宅…15万円以下
  • 150〜160㎡の住宅…16万円以下
  • 以後、10㎡につき10万円ずつ値上がり

となります。

足場代を自分でチェック

塗装業者から見積りをもらったら、ここで紹介した計算式を使って足場代を計算してみましょう。

単価が相場に近くても、面積を水増ししている悪徳業者も存在します。

見積り書から逆算すると、まるで豪邸のような面積になった…というケースもあるので、自分でチェックしておくに越したことはありません。

【現役プロ業者の一言】

足場屋は「競合多数」の業界です。部材と運搬車さえあれば事業を始められるので、若い足場大工が独立して事業を始める例も多々あります。そのため単価や面積を無視して「一般住宅なら1件14万円で」などの定額で取引をしている足場屋もいます。施主にとっては「おトクになることもあれば損をすることもある」という業界の慣わしなので、明らかな損が発生する場合は足場屋を変えてもらうか、塗装業者を変えることになります。

ポイント② 養生

養生とは、塗装してはいけない部分にカバーをかける作業です。要は「マスキング」ですね。

玄関ドア・窓ガラス・フェンスや格子・ベランダの床・ガスや電気の機械・濡縁やウッドデッキ・犬走りなど、ありとあらゆる箇所を汚さないようにカバーしていく重要な工程です。

工程の進み具合によっては、庭木や駐車している車などにもカバーをかけていきます。

養生は、塗装職人の「技術」と「丁寧さ」が顕著に現れる作業で、手抜きは仕上がりの美しさを大きく左右します。

養生の手抜きをすると、角を取る部分が丸くなっていたり、塗料が線からはみ出していたり、別の色の塗料が付着していたりと、悲惨な仕上がりになってしまいます。

養生の費用価格の決め方

養生の費用価格は、

  • 1㎡あたりの単価×面積
  • 実際に使用した部材と人件費の実費
  • 「一式」として定額

のいずれかで算出されます。

1㎡あたりの単価×面積の場合、相場は1㎡で300〜500円程度。

これを外壁の面積に乗じた場合、100㎡で3万〜5万円程度になります。

実際に使用した部材と人件費の実費で算出する場合は、

  • 足場にかける飛散防止ネットが1枚あたり2,000円程度で3〜5枚程度使用
  • テープとビニールシートが合体した「マスカー」がサイズによって単価200〜350円で20本程度使用
  • 屋根や地面への滴下を防ぐ「ノンスリップ(農ポリとも呼ぶ)」が単価1,000〜1,500円で2本程度
  • ビニールなどを固定するために使用する布テープが単価100円程度で10〜15本程度使用
  • 職人1人につき日当8,000〜15,000円程度で2人分

という風に計算します。これでも、やはり3万〜5万円程度になるので、単価×面積とはあまり差がありません。

一式としての定額ですが、業者や地域によって差があってもやはり3〜5万円程度。ほかの2つの方法と比べても差はありません。

【現役プロ業者の一言】

塗装業者は養生に使う道具を常に持ち歩いており、前回の現場の余剰なども持っていることが多いので、厳密な実費で計算する業者は稀です。養生の手直しや、工程によっては塗装した面に養生をして隣り合った箇所を塗装することもあるので、実費となると施工完了まで金額が分からなくなるからです。ほかの工程では「一式」で計算されるとごまかされているような気になりますが、養生は一式でも問題ないでしょう。

ポイント③ 高圧洗浄

高圧洗浄とは、文字どおり高圧水を噴出して塗装箇所を洗浄する作業です。

ただし「洗い流す」というイメージとな少しかけ離れています。

外壁塗装の高圧洗浄は、水流というブラシで汚れを剥ぎ落とすイメージ。

みなさんがイメージする高圧洗浄といえばガソリンスタンドにある洗車機が身近ではないでしょうか?

洗車機で使用される高圧洗浄は、噴出される水の圧力が最大で50kg/㎤程度。

ところが外壁塗装の高圧洗浄は、弱いものでも70 kg/㎤、強力なものでは150 kg/㎤程度のものを使用します。

水流を渦巻き状に噴出する「トルネードノズル」を使用する場合は、薄い屋根瓦などでは注意していないと割ってしまうほどの威力です。

これほどの威力ですから、屋根や外壁の古い塗装・「チョーキング」と呼ばれる塗料の粉・汚れやホコリ・サビ・カビや藻などを根こそぎ除去することができます。

特に古い塗装を剥ぎ取る効果が重要で、古い塗装が除去された上から下塗り・中塗り・上塗りを重ねることで塗料がしっかりと密着し塗料本来の性能と発色を発揮することができるようになります。

あまり強い水流を噴出させると剥ぎ取った古い塗料の破片やゴミが激しく周囲に飛散するので、ホウキで掃き出すようなイメージで作業するのがコツ。

それでも飛散が心配な場合や頑固な汚れには「バイオ洗浄剤」という特殊な薬品をブラシで塗って汚れを剥がれやすくした後に洗浄することがあります。

高圧洗浄の費用価格

高圧洗浄の費用価格は、1㎡あたりの単価×面積で算出します。

高圧洗浄1㎡あたりの相場は平均で200〜250円。

これに外壁・屋根の面積を乗じて費用が決まります。

住宅の大きさによって上下しますが3万〜5万円以内で収まるのが普通です。
もし10万円に近い見積りを提示してきたら、まずぼったくりと見て間違いありません。

高圧洗浄はぼったくりの多い項目なので、単価と面積に注意して見積り書をチェックしましょう。

【現役プロ業者の一言】

高圧洗浄には大量の水を使用します。コンプレッサーに水を吸い上げるために大きな桶を用意しますが、この桶に1日中じゃ口を全開にして水を注ぐことになります。ここで気になるのが水道代。実は高圧洗浄の水道代は施主負担になるのが通例ですが、1日じゃ口を全開にして水を注いだ場合の水道代はせいぜい2,000円程度。施主負担と言われて「いやいや、業者さんで負担してくださいよ」なんて言ってしまえば余計に高い費用を請求されることになるので、施主負担のほうがおトクです。

ポイント④ シーラー・プライマー・フィラー

シーラー・プライマー・フィラーは、全て「下塗り塗料」を指します。

シーラーとプライマーは水状で素地に浸透する、フィラーは粘度が高くヒビなどのスキマを埋めるという特徴があり、それぞれ用途に応じて使い分けをします。

なお、シーラーとプライマーは基本的に同じもので、メーカーによってどちらかの呼称を使っていると考えてください。

主なシーラーやフィラーの種類・上塗り塗料とのマッチング

現在の塗装業界では、主に

エポキシ樹脂系溶剤型シーラー

浸透性と付着性が高く、素地が荒い面などに使用する

カチオン系エマルジョンシーラー

浸透性と古い塗膜への付着性が高いので、塗装面の上から使用できる

アクリルエマルジョン型フィラー

微弾性と呼ばれる厚い膜を構築し、シーラーとフィラーの中間的な性質を持つ素材が使用されています。

このほかにも、アクリル樹脂系NAD型シーラー・アクリルエマルジョンシーラー・ビニルアクリル溶剤型シーラー・アクリルウレタン溶剤型シーラー・セメント系フィラー・カチオン系エマルジョンフィラーなど、数多くの下地材があり、素地に対して最適なものを選ぶことになりますが、こちらのセレクトは塗装業者にお任せすることになるでしょう。

また、下地材には上塗り塗料との相性があります。

この相性が合っていないと、上塗り塗料が下地材を溶かししまいシワができたり、上塗り塗料が弾かれてしまいます。

例えば、主流となっているエポキシ樹脂系溶剤型シーラーには弱溶剤型アクリル樹脂塗料またはアクリルウレタン樹脂塗料がマッチする、という具合で、下地材と上塗り塗料のマッチングは非常に重要となります。

このあたりになると「マイホームを美しく仕上げて欲しい!」という施主が持つべき知識とはかけ離れてしまうので、塗装業者にお任せしましょう。

ただし、見積り書は施工後数年間はしっかり保管しておいてください。

塗装業者が下地材と上塗り塗料の相性を間違えてしまうと、数年以内に剥がれ・色あせなどのトラブルが発生します。

「この時、相性が悪い塗料を使っていますよね?」と追及し、塗装業者に保証範囲内で手直しをしてもらうためにも、証拠として見積り書を保管しておきましょう。

ヒビ割れはフィラーかパテで補修

軽微なヒビ割れは粘度が高いフィラーで厚塗りしてしまえばキレイに埋まります。

外壁内部までの漏水を防ぐことができれば良いので、小さなヒビや剥がれはフィラーでキレイに補修できます。

ヒビが深くなっていたり、穴のようになってしまえば、フィラーでは補修不能。

この場合は、スペーサーと呼ばれる穴埋め材を埋め込んだ後でパテで穴埋めします。

パテにも種類があり、オイルパテ・ラッカーパテ・ポリエステルパテが主流となっていますが、これらの使い分けは専門的な知識と経験を持った塗装業者に任せましょう。

シーラー・プライマー・フィラー塗装の費用価格

下地材であるシーラー・プライマー・フィラーの費用価格は、1㎡あたりの単価×塗装面積によって算出されます。

1㎡あたりの単価の平均相場は700〜1,000円程度。

ただし、密着性の良い高ランクの下地材を使った場合は2,000円台、高いものでは4,000円台になることも。

ここは「ランクによりけり」な部分なので、もし見積りの金額が高いと感じたら相性がマッチしていてワンランク安い下地材がないかを質問してみると良いでしょう。

【現役プロ業者の一言】
下地材は三度塗りの1回目にあたる重要な塗装となります。もし見積り書に「下塗り」や「シーラー」などの記載がなければ、塗装業者に「下塗りはしないんですか?」とズバリ質問を投げかけてみましょう。そんな塗装業者はいないと信じたいですが、下塗りを省略するような業者はお断りするほうが良いでしょう。

ポイント⑤ ケレン

ケレンとは「研磨」の作業を指します。

英語のcleanからくる呼び名で、歌舞伎用語からくる「外連(ケレン)味」とは全く別の建築用語です。

さて、ケレンは何のための作業かというと、主に金属部分のサビ落とし、木部分のカビ落としや表面ならしを目的としています。
この工程を省いたり手を抜いたりすると、せっかく新しい塗料を塗装してもすぐにサビが浮いたり塗装が剥げたりするので、非常に重要な工程となります。

ケレンには素地の状態に応じて作業レベルが決まっています。

①ケレン一種

素地の損傷が激しいほどに腐食している状態で、砂や金属の粒子を高圧で吹き付けてサビを除去する「サンドブラスト」を用いる方法。専用ブースや機具などが必要となるため、現場においての施工は不可能。一種に該当する状態の場合は、その部位を交換する必要がある。

②ケレン二種

素地の損傷がない程度の腐食で、表面をディスクサンダーやワイヤホイールなどの電動工具で研磨して素地まで削り出す。圧縮空気による振動でサビや異物を除去するニューマチックハンマーもあるが、騒音が大きいため取扱いが容易なディスクサンダーが主流。

③ケレン三種

部分的にサビなどが現れている状態で、ワイヤブラシ・サンドペーパー・研磨剤シート・スクレーパーなどを使って手作業でサビや異物を除去する。

④ケレン四種

手でサッとサビなどが取れる「花が咲く」程度の状態で、ホウキやワイヤブラシなどを使って手作業で除去する。
ほとんどの外壁塗装の現場が二種〜三種の対応となり、箇所に応じて電動工具と手作業を使い分けることになります。

ケレンの費用価格

ケレンの費用価格は、1㎡あたりの単価×面積で算出します。

1㎡あたりの平均相場は600〜1,000円程度ですが、素地の状態と対応レベルによって金額が上下します。
素地の損傷が激しいほどに腐食していると作業単価は上がりますが、あまりにも腐食が激しいと表面のサビを除去しても内部のサビがいずれは浮き出してきます。
塗装業者に状態を確認してもらい、数年以内にサビが浮くような状態なら、外壁塗装を良い機会として新品に交換するのも賢い選択肢かも知れません。

ポイント⑥ サビ止め塗料

トタン屋根など金属部分の面が広い場合に重要となるのがサビ止め塗料の塗装です。

サビは、空気中にある水分が鉄と「イオン化」という化学反応を起こし、酸化鉄となって現れる現象です。
金属の上から通常の下地材と塗料を塗装してもある程度の防サビ効果は期待できますが、サビを防ぐには水分をシャットアウトするかイオン化を抑制する必要があるため、通常の塗料では十分な効果が期待できません。
そこで登場するのがサビ止め塗料。
サビ止め塗料は、

  • 素地が空気中の水分や酸素に触れるのを防ぐ
  • 電気抵抗の強い皮膜を形成してイオン化を防ぐ
  • 素地をアルカリ化する
  • 腐食を起こす電流を防ぐ

という化学的な根拠によってサビの発生・進行を抑制することができます。

サビ止め塗料にも原料などによってたくさんの種類がありますが、主に使用されているのは、

  • 一般用サビ止めペイント
  • 鉛丹サビ止めペイント
  • 変性エポキシ樹脂塗料

の3種類です。

一般用サビ止めペイントは「べんがら」と呼ばれる赤色の原料を使用しており、サビ止めを塗ったばかりの状態では朱色がかった状態になります。

上塗り塗料が合成樹脂調合ペイントの際に使用するサビ止め塗料で、防サビ効果はイマイチです。

鉛丹サビ止めペイントは「鉛丹」を原料にしており、塗装時には灰色っぽい状態になります。

鉄橋などに使用するサビ止め塗料なので防サビ効果は高く、上塗り塗料がアクリル樹脂系塗料の場合に適しています。

変性エポキシ樹脂塗料は、浸透性のあるエポキシ樹脂を原料としているため素地の内部や凹凸部にもくまなく浸透し非常に高い防サビ効果を発揮します。

上塗り塗料がアクリルウレタン塗料にマッチしており、住宅の防サビ塗装に最適ですが、高価なのが難点です。

サビ止め塗料の費用価格

サビ止め塗料の塗装の費用価格は、1㎡あたりの単価×塗装面積で算出します。
1㎡あたりの単価の平均相場は、

  • 低ランクのもので300〜500円程度
  • 変性エポキシ樹脂塗料などの高ランクのもので900〜1,000円程度

となっています。

高ランクなら1,000円台で許容範囲、2,000円に近いとぼったくりのおそれが大です。

見積り書の単価と塗装面積をしっかりとチェックしましょう。

【現役プロ業者の一言】

サビ止め塗料は下地材になるので、三度塗りの1回目にあたります。トタン屋根などの広い面では、サビが浮いてしまうと非常にみすぼらしくなってしまうので、思い切って下塗りから高ランクのサビ止め塗料を塗装することをオススメします。サビ止めをした・していない、サビ止めのランクが低い・高いの違いで、数年後には目に見えてサビの発生具合が異なります。

ポイント⑦ シーリング・コーキング

住宅の外壁がサイディングの場合は、サイディングのパネルとパネルの間を埋める「シーリング」または「コーキング」の補修が必要になることがあります。

シーリングとコーキングは同じものだと考えてください。

サイディングの間を埋める建材のことをコーキング材と呼び、この工程のことをシーリング作業と呼ぶため、業者によって見積り書への記載が異なる場合があります。

シーリングはパネルとパネルの間に水分が侵入することを防ぐ効果がありますが、硬化するとゴム状になるため、年数が経つと乾燥してヒビ割れたり、痩せ縮んで崩れたりします。

シーリングが劣化してしまうと、

  • パネルの裏側に水分が侵入してしまう
  • パネルの奥深く、住宅の内部まで水分の侵入を許してしまう
  • シロアリの発生原因となる

という事態を引き起こすため、外壁塗装の機会にシーリングを見直す必要があります。

サイディングのシーリングには、

  • 変性シリコン系
  • ポリウレタン系

のいずれかを使用するのが主流です。

特にサイディングのシーリングには扱いやすさ、塗料との相性などを考慮すると変性シリコンが最適です。

打ち増しと打ち替えの違い

シーリングには「打ち増し」と「打ち替え」があります。

打ち増しと打ち替えの違いは、

  • 打ち増しとは、劣化部分にコーキング材を補充して補強する作業
  • 打ち替えとは、劣化した部分を含めて既存のコーキング材を除去し新たなシーリングを施す作業

です。

当然ですが、打ち増しと比べると打ち替えのほうが費用価格は高額になります。

外壁塗装の際にシーリングの打ち替えをする場合は、まず外壁塗装の施工を完了させた後に打ち替えが行われるのが原則です。

コーキング材は合成樹脂でできており、柔軟性を保つため可塑剤という成分が含まれています。

可塑剤の効果によって、十分に乾燥させないとベタつきが生じ塗料の汚れやゴミが付着しやすくなります。

先に打ち替えをする場合は工期を空けて十分に乾燥させるか、またはシーラーを塗装した後に上塗り塗装を施工することになります。

シーリング・コーキングの費用価格

シーリング・コーキングの費用価格は、1㎡あたりの単価×施工面積によって算出します。
1㎡あたりの平均相場は、

  • 打ち増しで700〜900円程度
  • 打ち替えで900〜1,200円程度

となっています。

業者によっては、打ち替えの際の既存シーリング除去作業を別料金で請求する場合もあります。

この場合、1万〜3万円の料金を追加で請求されることになります。

シーリングは業者によって費用価格に差が生じやすい作業です。
ひとつの業者の見積りだけでなく、複数の業者の見積りを比較して作業内容と費用価格をしっかりと見極めるべきでしょう。

ポイント⑧ 諸経費

見積り書に「諸経費」という記載があれば要注意です。
諸経費が見積り事項に入っている場合、総工事金額の3〜5%程度が上乗せされているはずです。

ところで、この諸経費って何でしょうか?

塗装業者が諸経費として請求する事項を挙げてみましょう。

  • 作業用車両のガソリン代・有料道路の通行料金など移動費全般・駐車場代金
  • 車両の減価償却費
  • 写真代
  • 帳票類代
  • 現場周辺への近隣対策費
  • 労務管理費
  • 福利厚生費
  • 保険料
  • 事務所の賃料
  • 事務用品費
  • 宣伝広告費
  • 交際費
  • 雑費

などです。

諸経費は大きく「現場経費」と「一般管理費」に分かれ、現場経費は職人の保険料やその現場に関する事務作業などにかかる経費、一般管理費は事務所の賃料や宣伝広告費など塗装業者の運営に関する経費を意味します。

と、ここまで諸経費の意味を明かすと「ウチの現場には何の関係もないじゃないか?」と感じるものばかりです。

実際のところ、塗装業者に「諸経費って何ですか?」と尋ねてもあまり詳しくは教えてくれないし、その質問自体を嫌がる傾向があります。

その分、施主としては値引きを交渉しやすい部分でもあります。

塗装業者としては「痛いところ」なんですね。

諸経費の相場が3〜5%であれば、総工事金額100万円の場合は3〜5万円。

上乗せされれば安い金額でもないので、納得できない費用経費はぜひ削減して節約につなげたいですね。

外壁塗装の見積りの算出方法

外壁塗装の費用は、まず大きく

工事費用
材料費
諸経費

に分かれます。

工事費用は

労務費(下地補修・高圧洗浄・塗装工賃)
足場組立・解体
現場経費

材料費は

主材料費(塗料・溶剤など)
副材料費(ローラー・ハケ・養生代など)

を合計して算出します。

ここで注目したいのは「労務費」です。

労務費とは、いわゆる人件費のことですが、外壁塗装では「歩掛り」という計算が用いられます。

歩掛りとは、ひとつの工程に対して投入する人数と時間をもとに算出する数値のことです。

例えば、ひとつの工程をおこなうのに、職人3人が6時間かけて完了する場合は、

  • 職人3人×6時間=のべ18時間
  • 18時間÷1日の労働時間8時間=2.25

となり、計算で導かれた数値を「人工(にんく)」と呼ぶので、この工程の労務費は「2.25人工かかる」ということになります。

もっと大雑把な人件費計算をしているのかと思いきや、意外にも細かい計算で見積りを算出していることがおわかり頂けたでしょう。

塗装面積の算出方法は?

今回の紹介では、各工程の費用価格を算出する方法として「1㎡あたりの単価×塗装面積」が登場しました。

ここで外壁の「塗装面積」の算出方法を紹介しておきましょう。

まず最もカンタンな外壁面積は「延べ床面積×3.3×1.2」で算出可能です。

実際に図面などを用いることなく概ねの面積が算出できるので、この算出方法を活用している塗装業者も多いようです。

また、建築図面を利用して詳しく算出する方法もあります。

外壁の各面から、ドア・窓などの開口部と、タイル貼りなど塗装を施さない部分を除いた実面積を算出します。

ただし、開口部などを実測するわけではありません。

ドアや窓などはほぼ規定の規格で作られているので、例えば

  • 3尺の高窓は0.8㎡
  • 7尺のテラス窓は1.7㎡
  • 片袖の玄関ドアは2.9㎡

という規定値を差し引くことでほぼ正確な実面積が算出できます。

このあたりは建築経験がある方や、建築系の高校出身の方なら自分でも計算可能でしょう。

もし見積り書に記載された面積に疑問がある場合などは、自分で計算してチェックすると節約につながるかもしれませんね。

見積り項目の意味のまとめ

これまでに外壁塗装や建築などの経験がないと分かりにく、見積り書の各項目の意味を詳しく掘り下げて説明しました。

大雑把に見える見積り書も、実は綿密な計算によって出来上がっているということがお分かり頂けたでしょう。

また、随所に節約につながるポイントもあることが分かったはずです。

単に見積り書の合計金額だけを見て塗装業者を選ぶのではなく、複数の塗装業者から見積りを取り寄せて工事項目の各所を比較・チェックし、最も「品質に見合った価格で優良な業者」を選ぶことが外壁塗装の賢い節約術となります。

すでにいくつかの塗装業者をピックアップしている場合でも、セカンドオピニオンとして「一括見積りサイト」を活用しながらさらに見積り書を取り寄せて、最も品質と費用価格のバランスが取れた優良な塗装業者を選びましょう。

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