外壁塗装の下地処理は一番重要!6種類の下地処理とよくある手抜き工事例

外壁塗装の工程の中でも、最も重要だと言われる下地処理。塗装する前に、洗浄や補修などで塗装面の状態を整える作業です。

下地処理はよくお化粧に例えられ、洗顔や化粧水などで肌のキメを整える工程と同じ役割を果たします。

どんなに高級ブランドのメイク用品を使っても、肌のお手入れが十分でなければすぐにメイクが崩れてしまいますね。

外壁塗装も同様です。本来、塗り替えを行うと10年~15年程度の耐久性があります。

しかし、どんなに高級な塗料で塗装しても、下地処理の工程で手を抜くと3年程度で塗装の浮きや剥がれが発生する可能性があるのです。

ここからは、外壁塗装の下地処理の種類や手抜き工事について、さらにきちんと下地工事をしてくれる業者を選択する方法について踏み込んでご紹介します。

覚えておきたい!下地処理の種類

外壁塗装は、劣化した外壁の上から塗装をしたら終わり、という単純なものではありません。工程を簡単に説明すると、1.事前調査、2.下地処理、3.塗装工事の順に行われます。

下地処理とひと口に言っても作業内容はさまざまで、洗浄やシーリング作業、左官作業や大工工事などの技術力を伴うものまでさまざまです。

これらはどれも防水性や耐久性を高め、塗料の効果を十分に発揮するために必要な作業だと言えます。

下地処理を丁寧に行っていなければ、いくら上から重ね塗りしても外観の美しさや耐久性を保つことはできません。

手抜き工事を防ぐためには、まず下地処理についての基本的な知識を得ることが大切です。次の項では、下地処理の工事内容を簡単にご紹介していきます。

高圧洗浄

外壁には風雨や日照の影響などで苔やカビ、ホコリなどの汚れが付着します。さらに劣化の進んだ外壁は、チョーキングといった白い粉が付いています。

高圧洗浄は、高い圧力で噴射される水によってこれらの汚れを除去し、きれいな状態にする重要な工程です。このような下準備も塗装を長持ちさせる大切な要素の一つです。

シーリング処理

サイディング壁の目地やサッシ回りに施されるのがシーリングです。シーリングが劣化するとひび割れや欠落などの症状が表れます。

劣化を放置するとシーリングの隙間から雨漏りを引き起こす可能性もあるので、シーリング材の補充や入れ替え作業を行う必要があります。

ケレン

ケレン作業は、古い塗膜やサビの除去、または表面を軽く傷つけて塗料の密着性を良くするために行われます。

特にモルタルの外壁材の場合、劣化が進行すると塗膜の一部に浮きや剥がれが生じます。

劣化の状況により、剥がれかけの塗膜を落とすケレン作業を行います。

さらに、庇や鉄骨階段などの金属部のサビ落とし、また玄関扉などの木部にもケレン作業は必要です。

サンドペーパーやワイヤーブラシを用いて手作業で剥離、またはサンダーなどの電動工具を用います。

クラック(ひび割れ)補修

モルタルの外壁材では、経年劣化により微細なクラック(ひび割れ)が起き、歳月を経るごとにクラックの数が増え、深いクラックが出現することもあります。

危険度の高いクラックの代表的な補修方法は、「Uカット工法」です。シーリング材をクラックの中に十分に行き渡らせるため、初めにひび割れ部分を削ります。

その後、シーリング材を充填してヒビを埋め戻します。

パターン補修

シーリング処理や塗膜の剥離により、本来の模様が無くなってしまった場合に行う作業です。

モルタルにより壁を平らにし、その上にパターンを吹き付けると補修箇所がわからないほど美しく仕上がります。

雨漏り補修工事

雨漏りの原因はさまざまで、屋根以外にも断裂したシーリングの隙間や外壁のクラック(ひび割れ)、水切り板金の施工不良などがあります。

例えば、雨漏りで軒裏のボードが腐食した場合、ボードの交換だけで済む場合があります。

しかし、外壁の内側の断熱材や柱にまでその被害が及ぶと、大規模な工事が必要になります。

下地処理の工程で手抜き工事が横行

前述の通り、下地処理にはさまざまな方法があり、重要な工程であることはお分かり頂けたと思います。

しかし、実は下地処理は手抜きのできる工程なのです。というのも、下地処理を丁寧に行おうとすれば、手間も費用もかかります。

しかも下地処理の工事内容は、塗装後は隠れてしまうので確認するのが不可能なのです。

次の項目では、下地処理の手抜き工事の例を挙げますので、ぜひ参考にしてください。

高圧洗浄の手抜き

高圧洗浄によって塗膜についた汚れや剥がれかけの塗膜を除去しなければ、塗料の密着力が弱まり、短期間で塗膜の膨れや剥がれの要因になります。

高安価で水圧の低い洗浄機械を使用しても、長年積み重なってこびりついた汚れは落ちません。

ブラシでこすっても、完全に苔やカビを取ることはできません。極端な例ですが、ほうきで掃くだけの業者も存在します。

見積もりに高圧洗浄の項目があるか、事前に確認しておく必要があります。

高圧洗浄の乾燥期間を短縮

高圧洗浄の後は、一定の時間を置いて完全に乾燥させる必要があります。

乾燥時間は季節や天候により異なりますが、一般的には48時間、最低でも1日以上の乾燥期間を取る必要があるとされています。

しかし、工事期間が長くなると人件費などの費用がかさむため、乾燥期間を短縮・省略する業者がいます。濡れた状態で塗装を行うと、塗膜の膨れや剥がれにつながります。

シーリングの手抜き

シーリングは劣化状況や補修箇所により、打ち増しと打ち替えの2種類の工法を使い分けなければなりません。

簡単に説明すると、打ち増しは既存のシーリングの上からシーリング材を補充する方法、打ち替えは既存のシーリングを除去してシーリング材を充填する方法です。

もちろん、打ち増しの方が手間も少なく費用を抑えることが可能です。

しかし、築10年以上経過した家は、たいていの場合シーリングもかなり劣化しています。

劣化の状況を見極めずにすべての箇所を打ち増しだけで済ませると、早期断裂や欠落の要因になります。

ケレン作業の手抜き

ケレンは根気のいる地味な作業なので手を抜きがちです。しかし、劣化の進んだ外壁の場合、きちんと剥がさなければ塗膜の膨れや剥がれの原因となります。

また、金属ではサビの再発を伴います。さらに塗料の密着度が弱まり、塗装の早期剥離が起きる可能性があります。

クラック補修の手抜き

クラック(ひび割れ)は、その深さにより補修方法が異なります。一般的には、溝の深いクラックならシリコン系のシーリング材でクラックを塞ぐ必要があります。

しかし、塗装すると見えなくなることを利用してしっかりと補修がされないケースがあります。

塗装前にひび割れを補修しないと、ひび割れの中に侵入した水分が塗装後に塗膜の内部で蒸発し、塗膜の膨れの要因になります。

手抜き工事を防ぐために、見積もり段階でできること

外壁塗装の見積もりの際には、各業者がさまざまなアピールを行います。

「高級塗料を使っているので耐久性がありますよ」、「他社より安くしておきますよ」などの言葉は非常に魅力的ですが、それだけに惑わされてはいけません。

いくら性能の良い高級塗料を使ったとしても、下地処理がきちんと行われていなければ、塗料の性能を十分に発揮することはできないからです。

また、工事費用が安すぎるのも問題です。良質の材料や丁寧な下地処理を伴う施工には最低限の費用が必要だからです。

複数社見積もりを取ってみて、あまりに安い見積もりを提示する業者は、どこかでその費用を削っているのだとお考えください。

下地処理の手抜きを防ぐためには、見積もりの段階で下地処理について詳しい説明を求め、納得のいく説明をしてくれる業者を選ぶことが大切です。

あいまいな説明でうまくごまかされないよう知識をつけ、下地処理の仕様を見積もりに明記してもらうと安心です。

まとめ

下地処理は、外壁塗装を成功させるための大切な要素です。下地処理をするかしないかで家の耐久性や外観の美しさ、長期的なメンテナンス費用までも変わります。

一般的に、築年数の長い家ほど劣化が進むので下地処理を丁寧に行う必要があります。

劣化状況や該当箇所、建材の種類によって方法はさまざまですが、下地処理には時間や費用がかかります。安いだけの工事は手抜き工事を誘発してしまうのでご注意ください。

業者に見積もりを取る際には必ず建物診断をしてもらい、下地処理を含めてどのような工事内容になるのか説明を求めましょう。

また、見積書に工事内容を明記してもらうだけでなく、工事終了後に業者から提出される工事完了報告書の内容と相違がないか確認しておくことも大切です。

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