【3年延長】住宅ローン控除の特例で所得税と住民税が減税に!住宅ローン減税の上限と計算方法

【3年延長】住宅ローン控除の特例で所得税と住民税が減税に!住宅ローン減税の上限と計算方法

家やマンションの購入でのお悩みといえば、立地条件や価格など人によって様々です。

その中でも大きな悩みは、やはり「住宅ローンという大きな借金を抱えて大丈夫かな?」という不安でしょう。

そこでみなさんの強力な味方となるのが「住宅ローン控除」です。

住宅ローン控除の特例措置を利用することで、ローン返済が始まって10年間は大きな節税効果が家計を助けてくれるでしょう。

ここでは、住宅ローン控除の制度内容や条件、節税にどのように効果をもたらすのかを徹底解説して、みなさんの疑問を一気に解消させていきます。

あわせて、マンション売却における住宅ローン控除利用の注意点も解説しましょう。

目次

【メリット】住宅ローン控除とは!?住宅ローン控除の特例措置のメリット

家売るレオさん

住宅ローン控除ってどんな制度なんですか?

イエプロ

カンタンにいうと、住宅ローンの残額に応じて収入額が減額できる制度ですよ。

住宅ローンを利用して家やマンションを購入している方ならぜひ活用したいのが「住宅ローン控除」の特例です。

住宅ローン控除を利用すれば、かなりの節税が期待できます。

住宅ローンを利用して家やマンションを購入している方なら、まずこれまでに利用していないことなどないとは思いますが、改めて住宅ローン控除のメリットを確認しておきましょう。

住宅ローン控除のメリットは所得税が安くなること

細かい制度概要の説明の前に、住宅ローン控除を利用するとどのような恩恵を授かることができるのかをお伝えしておきましょう。

住宅ローン控除とは、所得税の対象となる収入額を減額することができる制度です。

収入額が減額されるとどうなるのか?

それは「そんなに儲かっていませんよ」と申告することと同じです。

所得税や住民税は、収入額が多ければ高額、少なければ少額の税額になる制度が採られています。

これが学校でも習った「累進課税制度」ですね。

住宅ローン控除によって収入額が少なかったことになれば、当然、税額が下がります。

つまり、住宅ローン控除を利用すれば、所得税が安くなるということです。

「税額が安くなる」と聞かされれば、それを嫌がったりする理由なんてありませんよね。

利用できる方はぜひ積極的に利用しましょう。

【期間限定】今なら住宅ローン減税の控除期間が13年間

いよいよ間近に迫った消費税の増税。2019年10月には、消費税が現行の8%から10%に引き上げられます。

消費税の増税がかさなるタイミングでは、消費の冷えこみを抑えるために何らかの特例措置が実施されますが、今回の増税では住宅ローン控除の控除期間の延長が決定しています。

通常、現行の制度では住宅ローン控除の控除期間は10年間ですが、平成31(2019)年10月1日から2020年12月31日までに購入・入居した場合には、次のように優遇されます。

  • 控除期間が10年から13年に延長
  • 11年目から13年目までの控除額が年末残高の1%から2%に増加

消費税増税を見越して、まさに今こそ駆け込みで住宅購入に走る方が増えていますが、住宅ローン控除の優遇措置に注目してじっと待っている人もいるとか。

増税前と増税後、いつ家やマンションを購入したほうがお得になるのかをしっかりと比較シミュレーションして、賢い買い物にしたいですね。

【住宅ローン控除の対象】住宅ローン控除制度の適用対象は4つある

家売るレオさん

所得税が安くなるんなら、ぜひ利用したいです!

イエプロ

ただし、住宅ローン控除には適用の条件がありますよ。しっかりチェックしておきましょう。

住宅ローン控除はどんな人を対象にした制度なのでしょうか?

ここでは、住宅ローン控除が適用される条件について解説します。

対象となるのは次のパターンに合致する人です。

住宅ローン控除が適用される条件

  • 返済期間10年以上の住宅ローンを利用して、新築住宅または中古住宅を購入した人
  • 借入額100万円を超える住宅ローンを利用して、リフォームやリノベーションなどの増改築をおこなった人

それぞれのパターンによってさらに利用の条件が細かく決められているので、ご自身のケースとしっかり比較して条件に合致するかどうかを確認しましょう。

住宅ローン控除の対象①新築の家やマンションを購入した場合

まず、新築の家やマンションを購入した人の場合です。

この場合は、さらに細かい条件が決められています。

新築住宅を購入した場合

  1. 平成21年1月1日から平成33年12月31日までにその住宅を自己の居住の用に供すること
  2. 工事の完了または物件の取得から6ヶ月以内に自己の居住の用に供すること
  3. 物件の床面積が50㎡以上であること
  4. 物件が居住用と居住用ではない部分にわかれている場合は、居住用部分が占める面積が物件の2分の1以上であること
  5. その年の所得の合計が3000万円以下であること

条件①平成21年1月1日から平成33年12月31日までに物件を自己の居住の用に供すること

まず、住宅ローン控除は期限付きです。

実は住宅ローン控除の歴史は古く、一番最初にこの制度がスタートしたのは1978年。

住宅取得費控除と呼ばれる制度が始まったのは1972年でしたが、住宅取得費の1%を3年間控除するというもので、住宅ローンは対象外でした。

1978年に住宅ローンを利用した場合も対象となり、制度が現行のかたちにまとまりましたが、控除される金額は景気の動向にあわせて変遷していきました。

現行の制度が適用されるのは平成33年(2021年)末日までとなっていますが、2021年内にはまた継続されるはずです。

条件②工事の完了または物件の取得から6ヶ月以内に自己の居住の用に供すること

次の「工事の完了または取得から6ヶ月以内」というのは読んで字のごとくなんですが、ここで注目したいのは「自己の居住の用に供する」という条件です。

言い回しが難しいのですが、つまり「自分の住まいとして実際に住む」という意味ですね。

すると、転売目的で購入した場合や賃貸経営のために購入した場合、先々は自分の住まいにするつもりで購入したが引っ越すのはまだ数年後なんてケースは対象外になります。

条件③物件の床面積が50㎡以上であること

物件の床面積は、登記簿に記載されている床面積です。

この条件は「メーカーさんからパンフレットをもらってしっかり確認済みだよ」と思っていても要注意です。

住宅の床面積には2つの計測方法があります。

【壁芯面積】
壁や柱の厚みの中心から計測した面積で、建築基準法上の床面積は壁芯面積を指します。
パンフレットなどに記載されているのはコチラです。
【内法面積】
「うちのり」面積と読みます。壁の内側から面積を計測する方法で、登記簿に記載されている床面積は内法面積です。

この壁芯面積と内法面積の差は、住宅の形状にもよりますが最大で1割ほども差が生じます。

すると、パンフレットに記載されている床面積がギリギリ50㎡の場合はまず確実に対象外になってしまいます。

壁芯面積が55㎡を超えていないと安全圏とは呼べませんから、購入を決める前にはしっかりチェックしておきたいですね。

条件④居住用部分が占める面積が物件の2分の1以上であること

次にチェックしておきたいのが「居住用と居住用ではない部分がある場合」です。

店舗併用などになっていれば、床面積の2分の1以上が居住用になっていないと対象外となります。

また、居住用の部分が90%を超えている場合は費用のすべてが居住用であるとみなされますが、これを下回る場合は割合に応じて控除額が減額されるので注意しましょう。

条件⑤その年の所得の合計が3000万円以下であること

年間の合計所得3000万円以下というのは「年収」とは別のベースで見る必要があります。

年収は単純に「いくらのお金が入ってきたか?」を示しますが、年間の所得とは収入から各種控除や経費を差し引いた残りの金額を指します。

住宅ローン控除の対象②中古の家やマンションを購入した場合

住宅ローンを利用して中古住宅を購入した場合は、さらに条件が細かくなります。

先ほど説明した新築住宅を購入した場合の条件に加えて、次の条件が追加されます。

中古住宅を購入した場合の追加条件

  • 築25年以内であること
  • 築年数にかかわらず新耐震基準への適合が証明されていること、または既存住宅売買瑕疵担保責任保険に加入していること

住宅ローン控除を利用して住宅を取得した場合は「築20年以内のもの」という原則があります。

これは非耐火建築物の場合で、つまり木造の住宅などを指します。

住宅は鉄筋コンクリート(RC)造や鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造で建設されている耐火建築物で、中古であっても建物が長持ちして価値が高いため、築25年以内という条件になっています。

「新耐震基準への適合」または「瑕疵担保責任保険の加入」は、どちらかの条件を満たしていれば適用対象となります。

条件①新耐震基準への適合

昭和56(1981)年以降に建てられた住宅は新耐震基準に適合していないと建設の許可がもらえないので心配はありませんが、それ以前の住宅では旧耐震基準に基づいて建設されています。

耐震性が新耐震基準を満たしていない場合は、耐震性を強化するために耐震改修工事を施す必要があります。

また、旧耐震基準下で建てられた住宅でも、耐震診断をおこなえば新耐震基準と同等の耐震性を備えていることがわかる場合があります。

その場合は耐震基準適合証明書を発行してくれるので、新耐震基準を満たしていることの証明になります。

条件条件②瑕疵担保責任保険の加入

もう一方の瑕疵担保責任保険の加入ですが、もし中古住宅を売買後に欠陥があったことが発覚した場合に、修繕費用などが保険によってまかなわれることを保証するものです。

宅建業者が新築住宅を販売する場合は、この瑕疵担保責任保険に加入するか、または保証金を供託することが義務付けられているので、ほとんどの場合は保険に加入しています。

そこで、中古住宅の売買においても、新耐震基準を満たしていないのであれば新築同様に瑕疵担保責任保険に加入していることを義務付けているわけです。

住宅ローン控除の対象③リフォームをした場合

住宅ローン控除は、新築・中古住宅を購入した場合だけでなく、リフォームも対象にしています。

国税庁のホームページでは「増改築等」と示されており、つまりはリフォームもリノベーションも、増築も改築もこの制度の対象となるということです。

中古住宅を格安で購入してリノベーションするのがブームになっている今、これらの工事も対象となることに喜ぶ方は多いでしょうね。

リフォームで住宅ローン控除を利用する場合の条件は、一部を除いてほぼ住宅購入の場合と同じです。

  • 平成33(2021)年内の工事、入居
  • 工事完了から6ヶ月以内に自己の居住の用に供する
  • 工事後の床面積が50㎡以上
  • 居住用と居住用ではない部分がある場合は2分の1以上が居住用である

この条件に加えて、リフォームの場合はさらに2つの条件が増えます。

リフォームの住宅ローン控除の追加条件

  • 工事費用が100万円以上であること
  • 居住用と居住用ではない部分がある場合、居住用部分の工事費用が全体の工事費用の2分の1以上であること

住宅ローン控除を利用する場合、リフォーム工事の費用は100万円以であることが条件となっています。

リフォーム等の工事では、省エネ性が高い物件などでは自治体からリフォーム費用の補助金や助成金が給付されることがあります。

その場合は、工事費用の全体ではなく自己負担額だけで100万円以上になる必要があるので要注意です。

住宅ローン控除の対象④リノベーションをして「長期優良住宅」の認定を受けた場合

中古住宅を購入してリノベーションするのが流行っていますが、リノベーションでも住宅ローン控除を利用することができます。

リノベーション勢に注目してもらいたいのが「長期優良住宅」への認定です。

リノベーションで省エネ性をアップさせた、バリアフリーにしたなどの場合には、性能評価機関による認定を受けて役所に届出をすることで長期優良住宅の認定がもらえます。

リノベーションによって長期優良住宅の認定を受けた場合は、年間の最大控除額が50万円にアップします。

10年間で最大500万円の控除が受けられる計算になるので、対象となるリノベーション工事をおこなう場合はぜひ長期優良住宅の認定を受けて住宅ローン控除のアップをねらいましょう。

【計算式】住宅ローン控除でいくら控除できる!?住宅ローン控除の計算式

家売るレオさん

住宅ローン控除を利用すると、どのくらいの金額が控除されるんですか?

イエプロ

控除される金額は条件によって異なりますが、10年間で最大400万円が控除されます。

ただし、中古住宅を仲介で個人から購入した場合は200万円となります。

ここまでで住宅ローン控除が適用される条件をみてきましたが、住宅ローンを利用してマイホームを購入している方なら多くの方が利用可能になっているはずです。

これは多くの方が節税できるチャンスですよね。

では、住宅ローン控除を利用するとどれくらいの控除が可能なのでしょうか?

住宅ローン控除を利用した場合に所得税から控除される金額の計算式は次のとおりです。

住宅ローン控除の計算式
住宅ローンの年末時点の借入残高×1%

毎年、11月ころになると住宅ローンを貸し付けた金融機関から年末時点の借入残高の通知が送られてきます。

その金額をもとに、年末借入残高の1%を算出すれば、住宅ローン控除の控除額がわかります。

たとえば、年末時点の借入残高が3000万円だったとします。

すると、3000万円×1%ですから、0.01を乗じると答えは30万円。

つまり、この年は所得税の課税対象額から30万円が差し引かれることになるわけです。

「30万円が控除される」といわれてもピンとこない方がいるかもしれませんね。

では「給料が30万円少なかったことになる」と説明すればどうでしょうか?

サラリーマンの方なら、丸1ヶ月分近い給料が支給されなかったのを同じ扱いになるわけですから、それだけでもかなり所得税が下がることになるでしょう。

【限度】住宅ローン控除には金額と期間の2つの限度がある

現行の住宅ローン控除には2つの限度があります。

  • 1年間の最大控除額は40万円
  • 控除の期間は10年間

住宅ローン控除の限度①1年間の最大控除額は40万円

1年間の最大控除額
新築住宅 40万円
中古住宅 20万円

住宅ローンの金額が多額で、先ほどの計算式に当てはめたときに40万円を超えたとしても、控除の限度額は40万円です。

まず住宅ローン控除を利用して控除できる金額は1年につき最大40万円までです。

ここで注意が必要なのが中古住宅を購入した場合です。

中古住宅を、不動産会社を仲介に個人から購入した場合、控除額の上限は年間で20万円になります。

住宅ローン控除の限度②控除の期間は10年間

もう一つの限度は控除の期間です。

現行の住宅ローン控除では、控除の期間は10年間に決まっています。

以前は15年間の控除ができた時期もありましたが、現行の制度では10年です。

10年間で控除できる最大額
新築住宅 400万円
中古住宅 200万円

つまり、新築の家やマンションを購入した場合やリフォームの場合の住宅ローンは1年間で最大40万円×10年=400万円となります。

また、中古の家やマンションを個人から購入した場合は1年間で最大20万円×10年=200万円です。

【控除しきれない場合】所得税だけで控除しきれない場合は住民税から控除してくれる

所得額があまり多くなかった場合や、扶養家族の控除などを合計すると所得税額が安くなった場合は、控除額の方が所得税額よりも大きくなってしまうことがあります。

この場合、あまった控除分は住民税から控除することが可能です。

住民税の控除も、宅建業者から購入した場合やリフォームの場合と、不動産会社を仲介に個人から中古の家やマンションを購入した場合とで差があります。

まず、宅建業者から購入した場合やリフォームの場合は、年間13万6500円を上限に課税所得額の7%が控除されます。

個人から中古の家やマンションを購入したの控除額は、年間9万7500円を上限に課税所得額の5%になります。

所得税だけでは控除しきれない場合にも無駄なく節税できるので、住宅ローン控除の節税効果は絶大ですよ。

【シミュレーション】住宅ローン控除を利用した場合の節税シミュレーション

それぞれの世帯によって収入額・家族構成・そのほかの控除額などが一定ではないため、住宅ローン控除を利用するといくらの節税になるのかをはっきりとお伝えすることはできません。

そこで、次のような世帯を想定して、住宅ローン控除を利用することで実際にどのくらいの節税効果があるのかをチェックしてみましょう。

住宅ローン控除シミュレーション

  • 家族構成…夫、妻、小学生の子ども2人
  • 年収…600万円
  • 住まい…新築マンション
  • 価格…4000万円
  • 返済期間…35年
  • 金利…1.3%
  • 返済方法…ボーナスなしの均等払い

計算方法ステップ①各種控除を差し引いて課税所得を算出する

まず年収600万円から各種控除を差し引いていきましょう。

基礎控除

基礎控除は「誰でも差し引かれる控除」です。

  • 所得税の基礎控除額は38万円
  • 住民税の基礎控除額は33万円

で固定されています。

給与所得控除

給与収入額によって最低65万円、最高で220万円が控除されます。

年収600万円の場合は174万円が控除されます。

社会保険料控除

国民年金、厚生年金、健康保険などの支払いは全額が控除対象です。

加入の環境によって若干の差がありますが、概ね収入額の14%程度が控除されるため、年収600万円であれば控除額は84万円です。

配偶者控除

配偶者の年収が103万円以下の場合、納税者所得額に応じて最低13万円、最高38万円が控除されます。

ここでは妻が専業主婦で38万円の配偶者控除を受けられると仮定します。

扶養控除

16歳以上の扶養家族がいる場合は、年齢や人数に応じて扶養控除が適用されます。

今回の想定では年少扶養親族にあたるため控除されません。

所得税と住民税の課税所得がコチラ

  • 所得税の控除額334万円=基礎控除38万+給与所得控除174万+社会保険料控除84万+配偶者控除38万
  • 住民税の控除額329万円=基礎控除33万+給与所得控除174万+社会保険料控除84万+配偶者控除38万

ですから、年収600万円の場合の所得額は次のとおりです。

年収600万円の場合の課税所得額

  • 所得税の課税所得…600万円ー334万円=266万円
  • 住民税の課税所得…600万円ー329万円=271万円

これで課税所得が決まりました。

計算方法ステップ②所得税・住民税の算出する

課税所得が決まったら、実際に所得税と住民税の税額を算出します。

所得税の計算

所得税は累進課税制度を採用していて、所得額が少ないほど税額が安く、所得額が多いほど税額が高くなります。

【3年延長】住宅ローン控除の特例で所得税と住民税が減税に!住宅ローン減税の上限と計算方法

所得税の税額表

参考|所得税額の計算【国税庁公式】

課税所得が266万円の場合、税率は10%となりさらに9万7500円が控除されます。

 

所得税の課税所得266万円×10%−9万7500円=16万8500円

 

これが所得税額になります。

住民税の計算

住民税は地域によって詳細な税額に差があり、「所得割」と「均等割」にわかれています。

住民税

  • 所得割は全国一律…課税所得×10%
  • 均等割…5000円

参考|個人住民税の概要【総務省公式】

 

住民税の課税所得271万円×10%+5000円=27万6000円

 

これが住民税額になります。

所得税と住民税はコチラ

確定した所得税と住民税の金額は次のとおりです。

  • 所得税…16万8500円
  • 住民税…27万6000円
  • 合計 … 44万4500円

計算方法ステップ③住宅ローンの年末借入残高から控除額を算出する

住宅ローンの年末時点の借入残高は、金融機関から郵送されてきます。

ここでは4000万円の35年ローンで、支払いを始めてから12ヶ月後の借入残高は約3909万1500円だとします。

住宅ローン控除の計算式は「年末借入残高×1%」ですから、控除額は39万900円(100円未満は切り捨て)になります。

計算方法ステップ④所得税・住民税から控除する

ステップ②で計算した所得税額は16万8500円ですから、まず住宅ローン控除額を差し引いてみましょう。

 

所得税16万8500円−住宅ローン控除39万900円=△22万2400円

 

所得税をまるまる引き去ってもさらにあまりましたね。

では、さらに住民税からも控除してみましょう。

 

住民税27万6000円−22万2400円=5万3600円

 

少し控除しきれませんでしたが、合計44万4500円の所得税と住民税が、住宅ローン控除を利用したことでわずか5万3600円に圧縮されました。

所得税はまるまる控除されるわけですから、サラリーマンの方は源泉徴収された所得税が還付されます。

夫婦に子ども2人の家族構成だと、月々の源泉徴収額は1万5000〜2万円程度になりますが、これがすべて還付されるわけです。

これはすごい節税効果ですね。

【確定申告】住宅ローン控除の利用は「確定申告」が必須

住宅ローン控除を利用する場合は確定申告が必須となります。

この手続きはサラリーマンの方でも初年度に限って必須となるため、住宅ローン控除を利用する予定の方は覚えておきましょう。

サラリーマンの方なら、次年度からは年末調整で手続きできますが、申請の用紙はまとめて交付されるので、紛失しないように気をつけて保管しましょう。

確定申告は2月中旬から3月中旬までの1ヶ月間が手続き期間です。

この時期が近づくと、街のあちらこちらで「確定申告会場」とか「確定申告相談会」の看板が目につくようになるのでわかりやすいですよね。

サラリーマンの方が住宅ローン控除を利用するために確定申告する場合は「還付申告」になるため、この時期よりも前に手続きができます。

実は、還付申告の手続きは新年の1月最初の開庁日から受け付けてくれるので、できるだけ早めに手続きを進めると良いでしょう。

一般の確定申告の時期に手続きをすると、還付金が振り込まれるまでに1ヶ月分以上かかることがあるので要注意です。

【利用できないケース】住宅ローン控除が利用できない2つのケース

家売るレオさん

住宅ローン控除を利用するだけでかなりの節税ができますね。これは利用しないと!

イエプロ

そうですね。でも、住宅ローン控除が利用できないケースもあるので要注意ですよ。

大きな節税効果をもたらす住宅ローン控除ですが、先ほど説明した利用の条件に合致していたとしても利用ができないケースがあります。

「ぜひ住宅ローン控除を利用しよう!」と思い立った方は、しっかりチェックしておきましょう。

利用できないケース①生計が同じ親族などから購入する場合

たとえば、父親が所有している実家に同居しながら、名義を変更するために息子に売却するかたちをとったなどのケースでは「特殊関係者からの購入」となって住宅ローン控除の対象外になります。

両親・配偶者・兄弟姉妹・祖父母・叔父叔母などの親族関係者で、物件の取得時から生計を同じにしている場合では、住宅ローン控除が利用できません。

利用できないケース②前後2年間でその他の特例措置を受けた&受ける予定の場合

節税ができる特例措置はできる限り適用したいものですが、同時に受けることができないものもあります。

その中でも住宅ローン控除は、ほかの住宅売買に関係する特例措置の影響を受けやすいので注意が必要です。

住宅ローン控除を利用する前年または前々年、翌年または翌々年に次の特例措置を利用した、利用する予定だという人は、住宅ローン控除が利用できません。

特にこれから家やマンションを売却する予定の方は注意が必要なので意識しておきましょう。

・居住用財産を譲渡した場合の3000万円の特別控除

マイホームとして居住していた家やマンションを売却した場合、譲渡所得から一律で3000万円が控除される制度です。

・所有期間10年を超えた居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例

マイホームとして居住していた家やマンションを売却して得たお金には譲渡所得税が課税されますが、所有期間5年以下を短期譲渡所得、5年超を長期譲渡所得として、長期譲渡所得が優遇されます。

さらに10年を超えると軽減税率が適用されるため、譲渡所得税が所得税10.21%、住民税4%の合計14.21%に軽減されます。

5年超の長期譲渡所得では20.315%なので、さらに6%も軽減することが可能になる制度です。

・居住用財産の買換えの特例

マイホームとして居住していた家やマンションを買い換えのために売却する際に、買い換えた家やマンションの購入価格の方が高い場合は、売却時の譲渡所得税が非課税になる制度です。

ほかにも、市街地に所有している土地を売却してその土地の上に建設された家やマンションを購入する場合に適用される「中高層耐火建築等の建設のための買換えの特例」も同時に利用することができません。

【各軽減措置と比較】住宅ローン控除と各種軽減措置はどちらがお得!?

住宅ローン控除とここで紹介した税法上の軽減措置は同時に利用することができません。

では、どちらかを選択しないといけない場面になれば、どちらを選ぶほうがお得になるのでしょうか?

住宅ローンの借入額や条件、買い換え物件の価格・売却額など、さまざまな条件によって左右されますが、

おおむね家やマンションの買い換えであれば、住宅ローン控除を利用したほうがお得になるほうが多いようです。

もちろん、ケースによってはほかの控除を利用したほうがお得になることもあるので「どちらがお得になるのか?」をしっかりとシミュレーションしてから選択しましょう。

【節税効果】住宅ローン減税は節税効果が絶大

家売るレオさん

税金って高いですよね。

イエプロ

そう感じている人は多いのですけど、レオさんは「節税」に対して工夫をしていますか?

家売るレオさん

そう言われると…面倒でなにもしていないんですよね。

内閣府がおこなった税金に関する世論調査では、現在の税金は「負担を感じている」と回答した人が73.5%。

ほとんどの方が税金の負担を重く感じていることがわかります。

ほら、やっぱり節税が大切だ!と言いたくなりますよね。

ところが「あなたは節税に対してどう感じていますか?」という質問への回答結果は…

・「脱税」と違って合法なものだし、お金の節約になるので手続きが面倒でもいろいろと工夫する…33.7%
・節約になるのはわかっているけど、面倒だからしたくない…15.4%
・自分には関係ない…22.0%
・違法じゃないとはわかっているけど、道義的にすっきりしないので節税はしたくない…4.9%

という結果になっています。

なんと、節税対策によって少しでもお金を手元に残そうと工夫している人の割合はたったの3割程度で、残りの人は「面倒だ」「どこかすっきりしない」「関係ない」といった理由から節税を避けているのです。

あえて言わせていただきましょう。

「なんてもったいない!」

節税は、国や自治体が認めたさまざまな特例措置や軽減措置を活用して、すでに支払い済みの税金を返してもらったり、これから支払う税金の額を抑えてもらうテクニックです。

できることなら隅から隅まで活用してお金を残すために手を尽くして、大切な資産を増やしていきたいものですね。

住宅ローン減税で所得税の節税ができる

ひとくちに「税金」といっても、いろいろありますよね。

商品を買えば消費税がかかるし、嗜好品だと酒税やたばこ税もかかります。

ガソリンだって1リットルあたり約50円は税金です。

家やマンションを所有している人なら固定資産税や都市計画税、不動産取得税や登録免許税など、不動産をとおして数多くの税金が課せられていることもご存知でしょう。

では、たくさんの種類の税金があるうち、みなさんはどの税金による負担が重たいと感じますか?

内閣府による調査では「もっとも負担が重たいと感じる税金はなに?」という質問もなげかけています。

その結果、ダントツの1位になったのが「所得税」で49.2%。

収入に対する税負担額の重さもさることながら、やはり、収入によって課税されるという性質から「お金が出ていく」という感覚が強いため嫌われやすいのでしょう。

実は「節税テクニック」と呼ばれる方法のほとんどが、この所得税を軽減する方法に目を向けたものばかりです。

サラリーマンの方なら、月々の給料から一応の税額として所得税が源泉徴収され、年に一度、年末調整で正確な所得額を確定させてますよね。

給料の収入額から計算すると「だいたいこれくらいになる」という枠組みで毎月の所得税をおさめて、扶養家族の人数や生命保険・地震保険などの支出から本来の収入額を決定します。

ほとんどの場合が源泉徴収によって「税金を納めすぎている」という状態になるので、年末調整によって還付されることのほうが多いでしょうね。

自営業の方なら、年位一度の確定申告で所得税の対象となる収入の金額を確定して、まとめて所得税を納めることになります。

ここでいう、年末調整のときの「本来の収入額」や確定申告における「所得税の対象となる収入の金額」を算出するときに、できるだけ収入が少なかったことにするのが所得税の節税テクニックです。

そして、所得税の節税を目指す中でとても効果が高く、手続きも難しくないのが「住宅ローン控除」なのです。

【3年延長】住宅ローン控除で所得税と住民税が減税に!住宅ローン控除の上限と計算方法のまとめ

家売るレオさん

住宅ローン控除は節税効果が大きいので、ぜひ利用するべきですね。

イエプロ

ただし、家やマンションを売却する予定の方ならほかの軽減措置を適用するほうがお得になることもあります。せっかくの節税のチャンスですから、賢く活用しましょう。

住宅ローン控除は、住宅ローンを利用して家やマンションを購入する方ならほとんどの方が利用できる節税テクニックです。

サラリーマンの方でも最初の年度だけは確定申告が必要という面倒がありますが、一度手続きをしておけばあとは毎年の年末調整で手続きできるので、ぜひ活用しましょう。

自営業の方でも、住宅ローン控除の控除期間内であれば大幅な節税が可能ですから、逃す手はありませんね。

手続き面では難しいことはほとんどないので、しっかりと利用して上手に節税に活かしてください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です