住宅ローンが残っている家やマンションは売却できる!?住宅ローン残債ありの家やマンションを売却できる方法

住宅ローンが残っているマンションは売却できる!?抵当権抹消すれば住宅ローン残債ありマンションを売却できる

みなさん、住宅ローンの支払いはあと何年残っていますか?

家やマンションを購入した方の多くが、金融機関で20〜35年間のローンを組んで購入資金に当てたはずです。

ところが、その間に転勤・住み替えなどが発生し、やむを得えず引越しを余儀なくされることがあります。

もしかすると「もう二度とマンションには帰ってこられないかもしれない」というケースもあるかもしれません。

と、ここで多くの方が疑問に感じることのひとつとして「住宅ローンの支払いが残っている家やマンションって売れるの?」という問題です。

それを解消すべく、今回は住宅ローンが残っている家やマンションの売却方法を紹介します。

結論

 抵当権を抹消すれば、住宅ローンが残っていても売却することができる

住宅ローンが残っている家やマンションは売却できるのか

住宅ローンが残っているマンションは売却できる!?抵当権抹消すれば住宅ローン残債ありマンションを売却できる

家やマンションを購入した方の多くが、

  • 30歳で購入して30年ローンなら定年退職時には支払いが終わっている
  • 40歳で購入したから繰り上げ返済を駆使して55歳までに完済したい

など、金融機関で20〜35年間のローンを組んで購入資金に当てたはずです。

しかし、

  • 住宅ローンの支払いの途中に転勤で住み替えることになってしまった
  • 転職で給与額がガクッと下がってしまい支払うことができなくなった

など、せっかく購入した家やマンションから離れて生活しなくてはならない場面と遭遇することもあります。

もしかすると、家やマンションを手放すという選択肢しか残されていない場合もあるでしょう。

と、ここで多くの方が疑問に感じることのひとつとして「住宅ローンの支払いが残っている家やマンションって売れるの?」という問題があります。

確かに、中古車でもローンの支払いが残っているうちは信販会社が所有権を持っているから売却できないというのが常識だし、家やマンションも同じように売却不可能ってことになりそうですよね。

結論をいうと、住宅ローンが残っていても家やマンションを売却することは可能です。

それどころか、売却のタイミングや物件の状態などによっては、購入した時よりも高値で売却できて手元にたくさんのお金を残すことが可能になります。

何だか裏ワザっぽく聞こえるかもしれませんが、真っ向から正攻法で売却できます。

家やマンションに抵当権が設定されていると売却することが難しい

今回は、住宅ローンの支払いがまだ残っているのに分譲マンションからの引越しを余儀なくされた相談者の方をお迎えしています。

相談者の方は「まだローンが残ってるから売れない」というお悩みを抱えているようなので、なぜ売却できないのか?どうすれば売却できるのか?を相談者の方と一緒に解決していきましょう。

出世さんのプロフィールを紹介しておきましょう。

  • お名前|出世 清(しゅっせ きよし)
  • 年齢|35歳
  • 職業|大手企業のサラリーマン
  • 年収約700万円(月収40万円・ボーナス100万円×2回)
  • 家族構成|奥さん・子ども(7歳・5歳)
  • お住まい|都内人気エリアの15階建てマンション
  • 築年数|13年

出世さんは有名な大手企業にお勤めで、とても上昇志向が強く「昇進のためなら転勤でも何でも受けるぞ!」という熱血サラリーマンです。

この度、人事異動で地方支社の幹部職として辞令を受けましたが、問題は35年ローンで購入した都内人気エリアのマンション物件です。

単身赴任はしたくない出世さんは、ご家族全員での引越しを希望しているのでマンションを売却したいそうですが、引っかかっているのは住宅ローンの支払いが途中であること

「売却できないから、なにかいいアドバイスはないかな?」と相談に訪れましたが、出世さんは問題を解決して、無事に転勤できるのでしょうか?

イエプロ

出世さんは、転勤を機にお住まいのマンション物件の売却を希望しているんですよね?

出世 潔

昇進はしたいけど、単身赴任で家族と離れて生活するのはイヤだからマンションを売却したいんです。

でも、住宅ローンの返済がまだ30年近く残ってるんですよ。これじゃ売れませんよね?

イエプロ

住宅ローンが残ったままでは売却できないのは本当ですが、解決策はありますよ。

まずは「なぜ住宅ローンの支払い途中では売却ができないのか?」という問題から説明しますね。

まずは大原則からお話ししておきましょう。住宅ローン支払い途中のマンションは、そのままでは売却できません。

なぜなら、住宅ローン支払い途中のマンションには「抵当権」が設定されているからです。

住宅ローンを利用してマンション物件を購入した方なら、金融機関の担当者から「抵当権」の設定について説明を受けているはずですが、

初めての手続きで緊張していてよく理解できていなかったかもしれないので、ここで復習しておきましょう。

抵当権とは “ 債務の用に供した物について、他の債務者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利 ” という意味です。

抵当権(ていとうけん)は、債務の担保に供した物について他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利。質権とは違って引渡しを要しないために所有者が抵当権成立後も引き続き使用・収益をすることができる、というのが概ね通有的な性質であるが、法域によっては引渡しを要する場合を含むこともある。引用|抵当権【ウィキペディア(Wikipedia)】

法律的な説明文なので、家やマンション購入のために住宅ローンを利用した場合に当てはめて、できるだけ分かりやすく説明すると以下のとおりになります。

  • 金融機関は、住宅ローンの利用にOKを出す条件として、返済できなくなった場合の「担保」が欲しい
  • 担保は換金価値が高い「不動産」にしたい(この場合は購入するマンション)
  • もし返済できなくなってしまったら、銀行が一番に権利を主張して、この担保(マンション)を引き上げて返済に充てたい

ざっくり言うとこんなカンジになります。

よく「質権」と混同されますが、質権は担保となった対象物の預かりが発生することに対して、一般的に抵当権は預かりなしでそのまま使用できるという点に差があります。

抵当権は、住宅ローンの申込みの際に「抵当権設定契約書」などで契約を交わしており、この書面での契約だけでも十分に効果を発揮します。

ところが、この書面の契約だけでは金融機関は安心できません。

例えば、こんなパターンを考えてみてください。

  • Aさんは、◯×銀行と住宅ローンの契約を結び、5,000万円の融資を受けてマンションを購入した
  • 数年後、生活苦に陥ったAさんは、知人のBさんに3,000万円でマンションを売却した
  • AさんからBさんへの売却に伴って、登記簿上の所有者も変更した
  • 住宅ローンの返済が滞ったため、◯×銀行はマンションを引き上げて売却しようと考えたが、すでにマンションの所有者はBさんになっていた

これでは、◯×銀行は5,000万円の住宅ローンの残債が回収できず、しかもAさんはBさんへの売却で3,000万円という大金が手に入ったことになります。

もちろん、事情を知らずにマンションを購入したBさんは善意の第三者となるため、◯×銀行はBさんの所有物になってしまったマンションを引き上げることもできません

そこで、金融機関はこのようなトラブルへの対抗策として、住宅ローンの融資を実行する場合に法務局で抵当権設定登記をおこないます。

抵当権を登記することで、まず、複数の債権者が存在する場合に優先して弁済を受けることができます。

特に不動産は資産価値が高いため、住宅ローンだけでなく様々なローンの担保として抵当権が設定されることがあります。

競売などで不動産を売却した際、分配される金額も優遇されるため、金融機関は必ず抵当権の設定登記をおこないます。

また、抵当権を登記することで「この物件にはウチの抵当権が設定されていますよ」という事実を対外的に示すことができます。

事例のAさんとBさんの売買においても、名義変更の際に抵当権が設定されていることが明らかになるため、Bさんの立場なら「他人の借金のために引き上げられるおそれがある物件」なんて買うわけありません。

この点が、抵当権があると売却できないと言われている理由です。

抵当権がついていると、決して売却できないのではなく、売却することが難しいということです。

抵当権を抹消しないと土地や家は売却できないの!?抵当権付きマンションの3つの売却方法

2018.10.30

住宅ローンの支払い途中でも売却ができる条件とは

出世 潔

住宅ローンの返済が支払い途中でも売却できる条件…

っていうことは、なにか難しい手続きでもあるんですか?

イエプロ

いえいえ、そんなことはありませんよ。

考え方もやることもいたってシンプルです。

住宅ローンの支払い途中に家やマンションを売却するには条件があります。

それは売却と同時に住宅ローンの残債を一括返済することです。

ローンが残っているから売れないというのであれば、売れない原因である「ローンの残債」を帳消しにしてしまえばいいということですね。

この場合、2つのパターンが考えられます。

パターン①「売却額>ローン残債」の場合

家やマンションを売却して得る金額が、ローン残債の金額を超えている場合は、非常にシンプルです。

売却によって得たお金で金融機関に一括返済するだけ。

何も悩む必要はありません。

ただし、住み替えの資金などを考慮すれば、できるだけ高く売却して手元にたくさんのお金ができるようにしておきたいですね。

パターン②「売却額<ローン残債」の場合

家やマンションを売却して得た金額では、住宅ローンの残債を一括返済できないという場合は、ちょっと頭をひねる必要があります。

不足分をどこかで捻出して一括返済しないと、金融機関が抵当権抹消に応じてくれません。

つまり、現実的には買い取ってもらえません。

不動産業者と相談して「抵当権さえ抹消できれば買い取るよ」と返事をもらっていても、一括返済ができず抵当権抹消ができないままだと「この話はなかったことに…」となってしまいます。

不足分の捻出ですが、最も現実的な方法は他の金融機関から融資してもらうことでしょう。

不足額があまりにも大きくなってしまうと担保を求められてしまいますが、概ね不足分はフリーローンなどでもカバーできる程度の金額になるはずです。

売却額で住宅ローンの残債をカバーできるのか?

出世 潔

売却額が住宅ローンの残りよりも高ければサクッと一括返済して売却できる…ってことですよね。

イエプロ

そういうことです!シンプルな考え方でしょ?

出世 潔

それはそうなんですけど、…一度でも誰かが入居してしまえば「中古マンション」になっちゃうでしょ?

そんなに高く売れるとは思えませんが…

イエプロ

出世さんの考え方は間違っていないんですけど、その問題は2018年という「まさに今」という条件と、

出世さんのマンションが都内人気エリアにあるとう「まさにその場所」という条件が解決してくれます。

2018年7月現在、東京都内のマンション価格は高騰を続けています。

特に東京23区内では、2020年に開催される東京オリンピックを目指して、大規模用地がホテルなど宿泊施設の建設予定地として買収されたため、地価が高騰しています。

2010年代前半の不動産価格が底値を付いていた頃に建設されたマンションであれば、販売開始価格が安値で設定されていたため、中古でも現在の価格のほうが上回ってしまう物件が多数あります

例えば、港区にある「パークコート六本木ヒルトップ」は、2012年の販売開始当時の1㎡あたりの単価が146万円でしたが、2018年7月現在では262万円にまで跳ね上がっています。

値上り率は約55%ですから、販売開始当時は6,000万円台だった物件が現在では1億円を超えた価格で取引きされています。

これは特に値上り率が高い物件の事例ですが、ほとんどの中古タワマン物件が40〜50%程度の値上りを示しているので、

今なら売却額で住宅ローンを一括返済し、さらに手元にお金を残すのも難しい話ではありません。

中古の家やマンションの売却は長期譲渡所得の適用がお得

出世 潔

今なら、中古の家やマンションの価格が上がって住宅ローンの残債よりも高く売却できる可能性があるってことですね!さっそく不動産屋に相談しないと!

イエプロ

ちょっと待ってください!出世さん、その物件に入居してどれくらい経ちましたか?

出世 潔

えっと…確か去年の暮れか今年の初めでちょうど5年が過ぎたくらいですが…

イエプロ

それは詳しく調べておく必要がありますね。もしかすると「税金」で大きな損をしてしまうかもしれませんよ

わが国の税制では、収入に対して所得税と住民税が課税されます。

不動産を売却して収入が発生した場合も例外ではなく、不動産売却によって得た収入からその不動産の取得費用や売却費用を差し引いた金額が「譲渡所得」とみなされて税金が課税されます。

さて、この譲渡所得に対する税金ですが、実は不動産の所有期間によって税率が異なります。

  • 物件の所有期間が5年以下…短期譲渡所得
  • 物件の所有期間が5年超 …長期譲渡所得

この短期・長期譲渡所得の違いが、手元に残るお金を大きく上下させます。

では、それぞれの税率を見てみましょう。

  • 短期譲渡所得…39.63%(所得税30.63%+住民税9%)
  • 長期譲渡所得…20.315%(所得税15.315%+住民税5%)

約20%も税率に差があれば、仮に譲渡所得が5,000万円になった場合、手元に残るお金に1,000万円もの差が生じることになります。

譲渡所得に対する税率を考慮すれば、中古タワマンの売却は居住年数が5年を超えてからがベストですね。

ここで一つ注意して頂きたいのが、年数の計算方法です。

ここでいう所有期間とは、売却した年の1月1日時点を基準にするということに注意しましょう。

例えば、2018年10月1日に購入した物件は、翌2019年10月1日時点で1年を経過しているように思えますが、

譲渡所得税においては毎年の1月1日時点を基準にするため、所有1年とみなされるのは2020年1月1日になります。

つまり、この物件が所有期間5年超の資格を得るのは、実際の5年後になる2023年10月1日ではありません。

譲渡所得税の考え方では、5年を経過して初めて迎える1月1日となる、2014年1月1日以降が「5年超」となることを覚えておきましょう。

抵当権抹消の手続きは自分でやるしかない

住宅ローンが残っているマンションは売却できる!?抵当権抹消すれば住宅ローン残債ありマンションを売却できる

住宅ローンを完済すると、金融機関としては抵当権を行使する理由がなくなります。

ところが、抵当権設定登記は法務局で手続きされたものなので、たとえ住宅ローンを完済しても登記簿から抵当権は抹消されません

また、金融機関がサービスで抵当権抹消の手続きをしてくれるわけでもありません。

もし、その物件に自分たちが永住するというのであれば、ここは大した問題にはなりませんが、売却するとなれば問題アリです。

必ず、自分で抵当権抹消の手続きをしましょう。

住宅ローンを完済すると、金融機関から抵当権抹消に必要な書類が送られてきます。

  • 解除証書または弁済証書
  • 抵当権設定契約書
  • 代表者事項証明書または全部事項証明書
  • 委任状

名称が異なるものがあるかもしれませんが、概ねこの4点がセットになっています。

自分で抵当権抹消の手続きをする場合は、これらを持参の上で法務局の窓口を訪ねて、申請方法を教えてもらいましょう。

もし「そんな面倒なことはしたくない」とか「難しそうだな」と感じる方がいれば、司法書士事務所に依頼すればOKです。

事務所によって異なりますが、2〜3万円程度で手続きを代行してくれます。

家やマンションを高く売却するには一括査定を利用しよう

出世 潔

相談してよかったです!これで心置きなく家族揃って引っ越しができますよ。

イエプロ

引っ越しの足かせがなくなったのはもちろん、住宅ローンの支払いという大きなお荷物から解放されるのですからね。ホッとするでしょう。

では、最後にもう一つ、大切なポイントを教えますね。

住宅ローンの残債がある家やマンションや住宅を売却するための最大のポイントは「住宅ローンの残債を一括返済できるくらい、物件を高く売却すること」です。

家やマンションや住宅を高く売却するためには、必ず複数の不動産業者に買取り査定を依頼しましょう。

ハッキリ言って、このポイントを実践する・しないだけで500万円以上の差がつくことも珍しくありません。

なぜ複数の不動産業者に査定を依頼するのかというと、不動産業者同士に買取り価格を競ってもらうためです。

本当に「当社で買い取りたい!」と感じれば、不動産業者はより高値の査定額を提示してきます

特に、人気エリアの物件は情報を掲載すると一瞬で成約してしまうこともあるので、不動産業者としてもビジネスチャンスを逃したくはないのです。

優良な不動産業者を厳選した「不動産の一括査定サイト」などを活用して、必ず複数の不動産業者に査定を依頼しましょう。

不動産売却一括査定「イエイ不動産売却査定」

住宅ローンが残っている家やマンションは売却できる!?住宅ローン残債ありの家やマンションを高く売る方法のまとめ

今回は、住宅ローンの残債がある不動産物件の売却方法や、より高値で売却する方法を紹介しました。

もし、今回の相談者のように「家やマンションを売却したいが、まだ住宅ローンの支払い途中だから…」と売却を断念していた方は、

ぜひライフプランの見直しだと思ってお住まいの売却を検討してみましょう。

物件を売却して住宅ローンを全額返済すれば、信用情報には完済が記録されます。

大きな債務をしっかりと完済したという優良な履歴が残るという意外なメリットも、今後の人生にはプラスに働くでしょうね。

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2019.01.17

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