マンションは売却する際に更地にした方がお得!?古いマンションは解体して高く売れるのか

マンション売却するときに更地にした方がお得?築古マンションは解体して売るべきなのか

投資用で購入していたり、相続によって取得していたりするマンションは、いつか売却を考える機会が訪れます。

マンション自体が築20年以下のような築浅物件であれば、そのまま売却すると高値がつきそうなイメージがありますが、

築古であれば「マンションを解体して更地にしたほうがいいのかな?」と悩むことでしょう。

たしかに、高値で取引される不動産といえば「一等地にある更地」というイメージを持っている方は多いはず。

築古のマンションが建っていれば、それだけで損をしてしまいそうな気がしますよね。

一般的にも「更地にしたほうが高く売れる」なんて言っている人が多いので、実に気になるところです。

ここでは、マンション売却時には「更地にするべきか」という点をターゲットに、マンション売却と更地化の関係について紹介していきましょう。

結論

更地かすべきかは耐用年数や築年数を基準に決める

「更地にしたほうが高く売れる」は本当?ウソ?

家売るレオさん

土地・建物がセットになった不動産物件って「更地にしたほうが高く売れる」っていうじゃないですか?これって本当なんですか?

イエプロ

それは半分が正解で、半分が間違いですね。

更地にしたほうが高く売れることがあるし、反対に更地にしたことでかえってお金がかかって損をしたというケースもあるんですよ。

昔から「土地神話」が根強いわが国では、価値が高い不動産=「土地」というイメージを持っている方が大勢います。

ある一定の年齢層よりも上の方は、まるで建物はジャマだと言わんばかりに不動産を更地にしたがる特性があります。

この方々が持っている考えは、決して間違いではないでしょう。

しかし、それが100%でもありません。

更地化することは、得をすることがあれば損をすることもあるのです。

更地=高値の土地神話はバブル期に終わった

昔から、わが国では「土地神話」と呼ばれる考え方が定着していました。

  • 土地は将来的に100%値上がりをする
  • 土地の価値が崩れることは絶対にない

このように強く信じられていましたが、たしかに1990年代はじめの「バブル崩壊」までは事実そのとおりだったのです。

ただでさえ国土が狭い日本で、次々とオフィスビルや大型のマンションの建設が進められていたのですから、土地はいくらあっても足りませんでした。

商品が不足すれば値段が上がるのは市場の摂理です。

全国の土地が値上がりを続けて、売りに出された土地は瞬く間に買い手が決まり、土地を担保に差し出せば銀行は二つ返事でお金を貸してくれていた時代。

それが「バブル景気」でした。

ところが、バブルが崩壊すると、土地の価値はそれまでのように絶対的なものではなくなりました

バブル景気で熱を帯びた地価は平静を取り戻し、痛い思いをしたものだから誰もが土地の購入に慎重になり、金融機関も「土地が担保になっているから」という理由だけではお金を貸さなくなりました。

わが国の土地神話は、バブル崩壊とともに終焉を迎えたのです。

ところが、バブル崩壊で痛い思いをしなかった人たちや、バブル期に他人の盛り上がりを周囲で指をくわえてみていただけの人たちは、いまだに土地神話が生きていると勘違いしています。

だからこそ、マンションが建っているような土地ではビジネスにならない、取り壊して更地として売り出すべきだという発想に走ってしまうのです。

ひと昔前のような「更地は高く売れる」というのは、絶対的な話ではないのです。

更地は高く売れるといわれる理由は「多様性」にある

家売るレオさん

「更地のほうが高く売れる」のが半分は本当だとすれば、なぜ更地のほうが高く売れるんですか?

イエプロ

ヒントは「多様性」ですよ。

「更地のほうが高く売れる」といわれているには理由があります。

その鍵となるのが「多様性」です。

一体、どんな理由があって「更地のほうが高く売れる」というのでしょうか?

更地が高く売れる理由は用途が広く買い手が集まりやすいため

マンション売却するときに更地にした方がお得?築古マンションは解体して売るべきなのか

更地の方が高く売れる理由は、用途の多様性にあります。

不動産を購入する側にとって、更地のメリットは「すぐにでも自分の事業に取り掛かることができる」という点にあります。

たとえば「更地を購入して駐車場ビジネスをはじめたい」という投資家がいたとしましょう。

駐車場のニーズが高い都市部の利便性が高い土地を見つけたとしても、そこにマンションや一戸建て住宅が建っていれば、まずはこれを取り壊して撤去する必要があります。

そこから地面を整備して、駐車場の設備を整えることになります。

これが更地だと、購入すれば即座に地面整備に取り掛かって、すぐにでも駐車場ビジネスを始めることができるようになるでしょう。

最新設備が整ったマンションを建てたいと考えていたとしても、やはり既存のマンションや住宅を解体し、廃材を撤去してからでないと新築工事は着工できません。

ところが、更地だとすぐにでも基礎工事を進めて新築マンションの建設を着工できます。

更地になっていれば「この土地はすぐにでも、何にでも活用できる」という用途に対する多様性が生まれます。

すると、様々なビジネスを手がける経営者や投資家たちが「この土地をつかって事業を展開したい」と群がってきます。

「私が買いたい!」「ぜひ当社に売って欲しい」とたくさんの手が上がっても、その土地は誰か1人にしか売ることができません。

すると、どうしてもその土地が欲しい経営者や投資家は「他者よりも高い価格で買う」という戦法でその土地を手に入れようとします。

その結果「更地のほうが高く売れる」という現象が起こるのです。

更地の方が高い場合「解体費用込み」と考える

マンション売却するときに更地にした方がお得?築古マンションは解体して売るべきなのか

もし、全く同じ条件の土地が2つあったとして、一方にはマンションが建っており、もう一方は更地だったとしましょう。

この2つの土地の販売価格が全く同じだとすれば、どのように感じますか?

せっかく土地を購入して事業を始めたいのに、一方の土地はマンションを解体してからでないと事業に取り掛かることができず、もう一方の土地ならすぐにでも事業に向けた建設が始められます。

では「更地のほうが高く売れる」といわれているとおり、マンションが建っている土地は幾分か安くなっており、更地のほうが高かったとすればどうでしょうか?

ここで「幾分か安い」という程度の差でマンションが建っているほうの土地を買ってしまうのは得策ではありません。

なぜなら「幾分か安い」というメリットは、マンションの解体費用によって帳消しになってしまうからです。

マンションの解体には、決して安くない費用がかかります。

鉄筋コンクリート造の3階建てマンションでも1000万円程度、さらに大型のマンションであれば2000万円、3000万円以上の解体費用がかかることだってあるのです。

もし築40年を超えるマンションが建っていれば、通常の解体費用に加えてアスベスト除去と廃材処理にも上乗せコストがかかります。

土地の販売価格が解体費用を支払ってでも余りあるほどに安くなっていれば別ですが、立地条件が同じであればそこまでの差はないはず。

いくらか更地のほうが高い価格になっていても、事業をトータルで見たときには出費がグッと少なくなるのです。

解体費用を支払ったとすれば「土地代+解体費用」でいくらと考えれば、その土地を使って事業を始めたい経営者や投資家は、いくらか高いお金を支払ってでも迷うことなく更地を選ぶのです。

更地にしないほうがいいパターンは!?更地化せずに高値売却を目指せる基準

家売るレオさん

「半分は間違い」のもう半分は、つまり「更地化しないほうが高く売れる」ってことですよね?

イエプロ

そのとおり。

わざわざ更地化することで損をしてしまうケースもあるのです。

土地神話にとらわれて、更地のほうが高く売れるとばかり考えていると損をしてしまいます。

場合によっては多少の築古マンションが建っていても、更地化せずに売却したほうが得策となるケースがあります。

更地化しない方がいいパターン①耐用年数を基準に決める

マンションには「耐用年数」があります。

耐用年数とは、税法上、経費を複数年に分割して計上できる年数を指す用語です。

よく勘違いしている人がいますが、消費期限などと同じ感覚で「実際に使用できる期間」を指しているわけではありません。

税法では、建物の耐用年数について次のとおり定められています。

【建物の耐用年数】

建物 耐用年数
木造 22年
軽量鉄骨造(肉厚2㎜〜3㎜) 27年
重量鉄骨造 34年
鉄筋コンクリート造 47年

耐用年数の期間中は建築にかかった費用を分割して計上できるため、たとえば築30年の鉄筋コンクリート造マンションであれば、まだ17年も経費計上が可能です。

すると、築30年のマンション付きの土地を購入した場合は、残り17年間もの強力な節税効果を得ることになります。

しかも、築30年程度であればある程度の老朽化はあるものの「住めない」などと評価するのはもったいないほどの物件です。

リフォームして賃貸物件として運用するなど、まだまだ資産価値を見出すことができるでしょう。

こんなにも優秀なマンションが建っている土地であれば、わざわざ大金を使って解体しなくても、建物の評価を含めて適切な価格で売却できるはずです。

投資価値も高いので、更地を探している買い手を相手にするのではなく、マンション経営などに興味がある投資家を相手に買い手を探すほうが高く売却できるでしょう。

更地化しない方がいいパターン②築年数を基準に決める

更地にせずにマンションなどの建物込みで売却したほうが高く売れることがあります。

では、マンションを解体して更地にして売却するなら、いったいどのくらいの築年数を基準にすれば良いのでしょうか?

【建物の築年数】

建物 築年数
木造 20年
軽量鉄骨造(肉厚2㎜〜3㎜) 25年
重量鉄骨造 30年
鉄筋コンクリート造 40年

この築年数を基準に「そのまま売却」と「更地化して売却」を判断すると良いでしょう。

ただ、築古のオフィスビルは解体して更地化したほうが良い

築年数が相当に経過してしまっている場合でも、解体せずにそのまま売却したほうが価値が高まることがあります。

ただ、「オフィスビル」には過度の期待を持たないほうが無難でしょう。

古くなってしまったオフィスビルは、新規のテナント入居があまり期待できず、建物を存続させても期待したほどの収益化はできないでしょう。

一度でも寂れてしまったオフィスビルが再び人気を集めるケースは稀です。

オフィスビルであれば、テナントの退去が続いて寂れてしまった時点で、更地にして売却たほうが賢明でしょう。

更地化しない方がいいパターン③有名デザイナーが設計しているなど人気があるかで決める

耐用年数を無視してでもマンションを残したままで売却するほうが高値になることがあります。

たとえば、都内でも人気のエリアには、築年数が40年を超えているにも関わらず人気が衰えないマンションが多数あります。

有名なデザイナーが設計していたり、管理が行き届いていて築年数を全く感じさせなかったりする「ヴィンテージマンション」や「レトロマンション」にも一定のニーズがあるのです。

単に築古だからという理由だけでむやみに解体して更地化してしまうと、大損をしてしまうことだってあるのです。

マンション売却で更地にするメリットとデメリット

家売るレオさん

う〜ん、結局のところは「マンションはそのままにしておく」のと「更地にして売却する」のどちらとも決められませんね。

イエプロ

ここで、マンションを解体して更地化することのメリットとデメリットをまとめておきましょう。

マンションを解体して更地化して売却することで、一方では大きなメリットがありながらも、もう一方では重たいデメリットを抱えることになります。

更地化して売却することのメリット・デメリットを見ていきましょう。

【メリット】解体費用込みの販売価格だと早期売却につながる

更地化して売却することは、結果として「早期売却」に結びつきます。

もし築古のマンションが建ったままで購入すれば、買い手は自腹を切ってマンションを解体することになります。

問題はこの「解体費用」です。

土地の購入については、現金や預貯金などは必要ありません。

金融機関からの融資さえ受ければ、手持ち資産がなくても土地の購入資金を用立てることは可能です。

ところが、購入後に解体費用を捻出するとなると、金融機関の融資を期待することができません。

事業資金として融資してくれる金融機関があるかもしれませんが、通常、解体費用は手持ち資産から捻出することになります

この「解体費用の捻出」を避けるには、すでにマンションは解体済みの更地物件を選ぶのがベストです。

たとえ売り主が「解体費用込み」という思惑で販売価格を高めに設定していたとしても、購入費用に含んでしまえば金融機関の融資によって資金調達の問題は解決します。

余計な建物はすでに解体済みで、しかも解体費用を別途用立てる必要がないため、更地物件は人気が集まりやすく、販売を公表すればかなり早い段階で買い手が見つかるでしょう。

また、先ほども説明しましたが、複数の買い手が名乗りを上げれば、どうしてもその物件を購入したいという希望者がさらに高値を提示してくる可能性があります。

素早く売却できて、しかも価格の上積みも期待できるのですから、更地化には絶大なメリットがあるといえるでしょう。

【デメリット】解体費用が自腹になる

更地化する最大のデメリットは「解体費用がかかること」です。

そんなの当然じゃないかと感じるかもしれませんが、マンション規模となると解体費用は莫大な金額になってしまいます。

一般的な一戸建て住宅であれば100〜200万円程度で解体できるので、特にいろいろな理由づけや説明をしなくても銀行のフリーローンなどで対応可能です。

更地が売却できれば売却益で一括返済も可能なので、この程度の一時的な融資であれば負担を感じることはないでしょう。

ところが、マンション解体となれば、1000万円を超える融資になるため、事業としての融資を受けない限りは対応できないケースが多くなります。

思いもよらず相続によってマンションを取得してしまった一個人の方では、解体費用の融資を受けるだけでも難しいでしょう。

マンションの解体費用はいくら!?価格相場をチェック!

マンション売却するときに更地にした方がお得?築古マンションは解体して売るべきなのか

マンションの解体費用は「◯階建てならいくら」という一律のものではありません。

解体費用を決めるのは、次のような項目です。

  • 階層
  • 床面積
  • 付帯設備の有無
  • 地域
  • 特殊作業の有無

解体費用は、床面積1坪あたり◯◯万円という「単価」に応じて骨子が決まります。

単価は解体業者によって差があるため、同じマンションを解体してもA社とB社では価格が違うという事態が起こります。

さらに、単価は地域によっても差があります。

一般的には、人件費が高い都市部では単価が高く、人件費が比較的に安くなる地方では安くなる傾向があります。

また、マンションが築古になると、鉄骨の周囲やエレベーター周りに有害なアスベストが使用されているものが多くなります。

アスベストが使用されているマンションでは、

  • 解体前の検査
  • 解体をおこなうことの都道府県への届出
  • 作業員の特別事前教育やアスベストばく露対策のための装備・資機材
  • 周辺への粉じん飛散防止

など、特殊作業が多くなるため、さらにコストが高くなります。

一般的にいわれている解体工事の相場は次のとおりです。

建物 1坪あたりの単価
木造 3〜4万円
鉄骨造 4〜5万円
鉄筋コンクリート造 5〜6万円

国土交通省の発表によると、国内の賃貸物件の平均的な床面積は15坪程度なので、

10世帯が入居可能な鉄筋コンクリート造マンションなら150坪で最低でも750万円程度。

20世帯が入居可能であれば300坪で1500万円はかかる計算になります。

さらに、築古のマンションではアスベストの中でも危険性が高い「レベル1」の建材が使用されているおそれが強く、除去費用だけでも1坪あたり5万円程度の費用が加算されます。

すると、20世帯入居の築古マンションを解体するためにかかる費用はおよそ3000万円となります。

ますます一個人では捻出できない金額になってしまいますね。

個人で解体できないならそのまま不動産業者に売却も可能

マンション売却するときに更地にした方がお得?築古マンションは解体して売るべきなのか

ここまでの解説で「やっぱり築古マンションは解体しておいた方が良さそうだけど、解体費用を捻出するのが難しい」と感じた方は多いでしょう。

かといって、買い手が解体費用を負担するということが分かりきっている物件だと、なかなか買い手が見つからないのでは…という心配も払拭できません。

そこでひとつの打開策となるのが「そのまま不動産業者に売却する」という手法です。

築古のマンションが建っている土地を購入した不動産業者は、自社で費用を出してマンションを解体し、解体費用を加味した金額で更地としてディベロッパーや事業主、投資家などに販売します。

買取り価格は幾分か安くなってしまいますが、それでも自分で解体費用を捻出するよりは苦労も少なくなるのでおすすめです。

プロでも判断に迷う更地化!失敗しないためには一括査定がおすすめ

マンション売却するときに更地にした方がお得?築古マンションは解体して売るべきなのか

その土地を更地化して販売するのか、それともマンションが建ったままで公開するのかは、数多くの取引をしてきた不動産業者でも判断に迷うところです。

特に、まだ築年数がさほど経過していないマンションであれば、建物の資産価値を無視できないため判断が難しくなります

もし、相続などによってマンションを取得した一個人がこの問題を判断するべき場面に遭遇すれば、アドバイザーの存在は必須となるでしょう。

そこでおすすめしたいのが不動産の「一括見積りサイト」の活用です。

申し込みフォームにごくカンタンな情報を入力して申し込むだけで、複数の優良な不動産業者に対して一括で売却査定を申し込むことができます。

大手・中小を含めた複数の不動産業者から簡易査定の結果が返ってくるので、その中から特に信用して売却をお任せできそうな業者を選んで実際の物件を査定してもらいましょう。

販売をお任せする業者を選んだら、そこからは不動産業者はみなさんの良きアドバイザーとなります。

  • マンションを解体して更地化するべきか
  • マンション自体の資産価値を活かして販売につなげていくか

を一緒になって考えてもらいましょう。

自分ひとりで悩んでも、ことが上手く進むとは限りません。ぜひ一括査定サイトで良きアドバイザーとなってくれる不動産業者を探しましょう。

不動産売却一括査定「イエイ不動産売却査定」

マンション売却するときに更地にした方がお得?築古マンションは解体して売るべきなのかのまとめ

家売るレオさん

築古のマンションが建っているからといって、なんでも更地にしてしまえばいいってわけじゃないんですね。

イエプロ

更地にして売却するのか、マンションを活かして売却するのかの判断は非常に難しいので、

市場の動向や周辺の事情などに詳しい不動産業者からアドバイスを受けるのがベストですよ。

「更地にすれば高く売れる」という土地神話は、すでに過去の妄想です。

とにもかくにも「土地を持っていれば儲かる」と考えられていた時代とは違うのですから、土地を購入する買い手が賢くなった現代では、慎重な判断が必要になります。

築古になったといってもマンションは大切な資産です。

時には思い切って更地化するのも良い判断となりますが、むやみにマンションを解体してしまうのではなく、不動産取引のプロにアドバイスを求めて最善の方法を探っていきましょう。

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