支払済みの修繕積立金や管理費はマンション売却時に返金される!?滞納してる場合はどうなるのか

マンション売却で支払済みの修繕積立金や管理費は返金される?滞納してる場合は?

マンション物件を購入して居住していると、毎月の「修繕積立金」や「管理費」を支払うことになります。

これらはマンションの管理組合が適切に管理するものですから、当たり前にいえば貯蓄されているはずのお金です。

ということは、マンション物件を売却する際にはこれまでの貯蓄として返してもらえそうな気がしますよね。

住み慣れたマンションを売却して新生活を始めることになり、何かと物入りな時期となるタイミングですから、これまで貯めたお金が返金されるのであればありがたい話です。

ここでは、マンション物件を売却する際に「これまでに支払い済みの修繕積立金や管理費を返金してもらえるのか?」という疑問を解消しましょう。

結論

支払済みの修繕積立金や管理費は管理組合に渡っているので返金されない

マンション売却したら修繕積立金と管理費は返金される!?

家売るレオさん

マンションに住んでいると、毎月の修繕積立金と管理費を徴収されますよね?

イエプロ

どちらもマンションの資産価値を守るために大切な費用ですからね、当然のことです。

家売るレオさん

修繕積立金と管理費って、結局のところは「積立金」ですよね。

ということは、マンション物件を売却したら「これまでの分ね」って返金してもらえるんですか?

イエプロ

あぁ、たしかにそこは疑問に感じている方も多いでしょうね。

「これまで貯めた分は返してくれて当然」って考えるのかも知れませんが、それは期待できませんよ。

家売るレオさん

えっ?じゃあ「返金されない」ってことですか?

毎月の修繕積立金と管理費の支払いは、マンション物件に住んでいる限り必ず徴収されます。

ただし、これらはマンションの管理組合が徴収して適切に管理している「積立金」という性格なので、管理組合がしっかりとプールしているはず。

すると、いざマンション物件を売却しようと考えた時には「自分が支払った積立金だから、清算して返金されるのでは?」と思うでしょうね。

ここではまず、マンション物件を売却する際に修繕積立金と管理費は返金されるのかという疑問について解説していきましょう。

「修繕積立金」と「管理費」とは!?

いま現在、マンション物件に住んでいる方なら、毎月「修繕積立金」と「管理費」を支払っているはずです。

もはや当たり前だと思って支払っている方も多いでしょうから、まずは修繕積立金と管理費の性格をチェックしておきましょう。

修繕積立金とは、将来的な大規模修繕工事の費用とするためにプールしておくお金です。

マンションは、10年・20年・30年と大きな区切りで大規模な修繕工事をおこなうことで、建物の状態を維持します。

各区切りごとに外壁の塗り替えや防水塗装・シートの張り替え、鉄部の塗装、全体的な修繕をおこないますが、大きな建物ですからそれなりに多額の費用が必要になります。

そこで、毎月ごとに修繕積立金として徴収し、マンション管理組合がプールして、大規模修繕に備えます。

管理費とは、共用部分の維持・メンテナンスなどに支出するためのお金です。

共用部分の電灯交換、エントランスの清掃やエレベーターの管理など、マンションの快適性を維持するためには毎月のようにコストがかかります。

これらの支出を支えているのが管理費です。

支払い済みの修繕積立金と管理費はマンションを売却しても返金されない

みなさんは修繕積立金と管理費を誰に支払っていますか?

役員が直接各戸をまわって集金するところがあれば、指定された銀行口座に振り込んだり、口座からの自動振替になっていたりする物件もあるでしょう。

ただし、修繕積立金と管理費の受取人は必ず「管理組合」になっているはずです。

マンションの管理組合は「建物の区分所有等に関する法律(通用:区分所有法)」に基づいて設立される組織で、マンションの維持・管理のために活動します。

ひとたび支払った修繕積立金と管理費の所有者は管理組合になります。

◯年◯月分を誰々が支払った、または誰々が未納であるという情報は管理されていますが、これを貯蓄しているのはあくまでも管理組合であって、各入居者ではありません。

支払い済みの修繕積立金と管理費の持ち主はマンションの管理組合になるということは、マンションを売却しようとしている方々の疑問は答えが出ましたね。

そうです。支払い済みの修繕積立金・管理費は、売却を理由に返金されることは一切ありません。

もし「修繕積立金と管理費を積み立てているから、返してもらって新生活のために使おう」なんて考えていた方がいれば、残念ながらその希望は捨ててください。

イエプロ

ということですよ、レオさん。

家売るレオさん

そういう決まりなら仕方ないって諦めるしかないですけど、なんだか損をしているような気がしますね。

だって、次に住む人のために支払ってきたようなものじゃないですか!

イエプロ

表面的にはそう感じてしまうかも知れませんが、実はこれまできちんと修繕積立金と管理費を支払ってきたことはムダにはなっていないんですよ。

支払い済みの修繕積立金・管理費はマンションの資産価値を左右する?

ここまでの解説を聞いて、なんだか修繕積立金や管理費を支払うことがバカバカしく感じてしまったという方はいませんか?

大規模修繕の直前にでも売却すれば「どうせ関係なくなるのであれば、支払って損をした」というイメージを持ってしまうでしょうね。

そこには大きな誤解があります。

修繕積立金・管理費が滞りなく支払われていることによって、売り主は確実に利益を享受しているのです。

一体、どんな利益があるのでしょうか?

マンションをより良い状態に保つことで資産価値を維持する

マンション物件に限らず、建物は時間の経過とともに確実に劣化していくものです。

時間が経過すれば、外壁は色あせて塗膜の保護効果が薄れてしまうし、防水シート・塗装も防水性能がダウンします。

鉄部は表面塗装が劣化してサビが発生してしまうし、エレベーターや自動ドアだって機械なので古くなれば故障トラブルも増えてくるでしょう。

みなさんがマンション物件の購入者としての立場に立った時、外見上に古ぼけていて、どうやら雨漏りも発生している部屋もあるようで、手すりなんてもちたくないくらいサビが発生していたとすれば…

そんなマンションであれば、内覧した物件自体には大した問題がなかったとしても、果たして購入する気分になることができるでしょうか?

できませんよね、そんな状態では。

だからこそ、10年・20年・30年と定期的に大規模修繕工事をしたり、わざわざお金をかけて日頃からメンテナンスを繰り返しているのです。

マンションの状態を良好に保つことは、物件自体が持つ資産価値を維持し、資産価値の低下を防ぐことにつながります。

マンション自体の資産価値が高い水準で維持されていれば、物件情報としては「人気のマンション」という評価を得ることになり、結果として多くの購入希望者からピックアップされやすくなって高値で取引きされる可能性が高まるのです。

支払い済みの修繕積立金と管理費は、マンション売却時の価格を左右する

中古マンションに限らず、不動産物件の売買・賃貸借の契約を結ぶ際には、必ず「重要事項証明」がおこなわれます。

重要事項説明とは、宅地建物取引業法第35条を根拠として不動産物件の売り主・貸し主に課せられている義務です。

取引きの対象となっている不動産物件についての重要事項を説明し、確認をさせることで、不動産にまつわるトラブルを回避する目的があります。

端的には、買い主や借り主から「そんな話はきいてないぞ」というクレームを受けないために存在する防御策だと考えておけば良いでしょう。

さて、宅建法第35条には重要事項説明において説明すべき項目が列挙されています。

そこには「区分所有建物の場合の敷地に関する権利、共用部分に関する規約等の定めなどに関する事項」と規定されています。

「区分所有建物」とはマンション物件のことを指し、ここでいう「共用部分に関する規約等の定め」の中に支払い済みの修繕積立金・管理費が含まれているのです。

つまり、マンション物件を販売する際には、物件の情報として「支払い済みの修繕積立金・管理費の金額」が相手に伝えられるということになります。

すると、中古マンションの買い主としては「この物件はきちんと修繕積立金と管理費を支払っているから安心だ」と判断することができるでしょう。

これまでに物件の維持・管理のためにしっかりと貯蓄されていることが、明確な金額として提示されているわけですから、買い主としては強い安心感を得ることができます。

だからこそ、買い主は大金を支払ってまでマンション物件を購入してくれるのです。

支払い済みの修繕積立金・管理費分が無駄になるのではなく、マンション物件の価格に折り込まれていると考えてください。

要注意!修繕積立金と管理費を滞納している場合はどうなる?

家売るレオさん

修繕積立金と管理費がしっかりと支払われていることは、その物件が「将来を見据えてしっかりと管理されている」と評価されるってことですね。

イエプロ

そう考えると「マンション売却の際に修繕積立金・管理費が返金される」となれば、安心感のストックを切り崩すことになるわけですから、物件の資産価値が下がってしまっても当然です。

家売るレオさん

そんなことなら返金してくれなくて正解ですね。

返金分よりも売却益が多くなるほうがいいですよ!

イエプロ

そのとおりですね。

さらに、マンション売却を考えている方には「滞納」がないかについてもチェックしておいて欲しいところです。

支払い済みの修繕積立金と管理費は、マンション物件の資産価値を維持するために有効に働きます。

ざっくりいえば「ちゃんと支払っているほうが高く売却できる」ということです。

そうすると、一部の方はあることが気になるはずです。

  • 先月の修繕積立金、滞納してるんだけど売却できるのかな?
  • 修繕積立金と管理費を滞納してるんだけど、思い切り値下げされてしまうのだろうか…

毎月の住宅ローン支払いに加えて、月々の修繕積立金・管理費を捻出するのは大変です。

支払いが滞ったところで、電気・ガス・水道・通信のように実際に困ることが起きるわけではないので、苦しい事情があれば後回しにされがち。

ところが、修繕積立金と管理費の滞納は、マンション売却時に重いペナルティとしてのしかかってくることがあるので要注意です。

滞納した修繕積立金と管理費、売却後の支払いは誰が責任を負う?

修繕積立金と管理費を滞納したままマンション物件を売却した場合、滞納分を支払う責任は誰にあるのでしょうか?

そこには、3とおりの考え方があるでしょう。

  • そもそも滞納したのは売り主だから、売却・退去しても「売り主」が責任を負う
  • 滞納している物件を購入したのだから「買い主」が責任を負う
  • 売り主が悪いけど回収できなかった管理組合に問題があるので「管理組合」が責任を負う

みなさんはどれが正解だと思いますか?

一般的には「売り主」が責任を負う、それでもどうにも解決できそうになければ泣く泣く「管理組合」が責任を負う…という図式が成り立ちそうな気がしますよね。

ところが、実際には「買い主」が責任を負うことになります。

修繕積立金や管理費のようにマンション物件を所有しているだけで発生する経費としては、年に一度の「固定資産税」があります。

固定資産税は、マンション物件自体に課税されているのではなく登記上の「所有者」に課税されているため、もし滞納したまま売却したとしても、納税者が変わるだけで滞納分は元々の所有者に納税義務が課せられます。

ところが、修繕積立金と管理費は所有者ではなく「物件」に課せられた支払いなので、所有権が移転して実際に居住している人が変わった時点で、買い主が責任を負うことになるのです。

なんとも解せない話のように感じますが、前の所有者が残してしまった修繕積立金と管理費の滞納分は、新たな住人となった買い主が負担することになると覚えておきましょう。

イエプロ

このように説明すると、少し悪知恵が働く売り主は「じゃあ滞納していてもそのままにして売却してしまおう」と考えてしまいますが、これは大間違いです。

修繕積立金と管理費の滞納がある場合は、売却までに完済しておくのが得策ですよ。

滞納があれば大幅値下げのおそれがある?

もし、現在あなたが所有しているマンション物件に修繕積立金や管理費の滞納があったとします。

「今すぐに滞納分全てを支払うことはできないが、なんとかして売却したい」

そう考えていたとすれば、それは不可能な話ではありません。

現実に、修繕積立金や管理費を滞納したままマンション物件を売却することは可能です。

ただし、それには「大幅値下げを強いられる」という大きなリスクが伴うことを無視してはいけません。

修繕積立金と管理費の滞納は、次の所有者となる買い主が責任を負うことになります。

滞納分があることを隠して売却することは、先ほど説明した宅建法第35条の規定があるため不可能です。

もし、故意に滞納分があることを隠して売却したとすれば、その時には買い主から損害賠償を求められたり、最悪のケースでは売買契約を解除されたりする事態に陥ってしまうでしょう。

では、正直に「修繕積立金と管理費を滞納しています」と申告した上で売却の交渉をすればいいのかというと、そういう問題ではありません。

これまでに修繕積立金と管理費を滞納しているマンション物件であれば、買い主にとって2つのマイナス要素を感じることになります。

まず「滞納分を支払う義務を負う」ことです。

マンション購入には多額の資金が必要になります。

物件の購入費用だけでなく、家具・家電製品、電灯、ベッドや布団、カーテンなども新調する方が多いため、かなりの出費になります。

その上で「修繕積立金と管理費の滞納分も支払わないといけない」と言われれば、よほどその物件を気に入っていない限り、誰もが首を横に振ってしまうでしょう。

また、修繕積立金と管理費を滞納していることで「この物件の管理は大丈夫だったの?」という不安感を募らせてしまいます。

修繕積立金と管理費は建物全体や共用部分のために支出されるものであって、基本的には物件室内の修繕やメンテナンスに支出されることはありません。

しかし、毎月の支払いが決められている修繕積立金や管理費を支払っていないということは、住人が自費で管理・維持することになる物件室内の体制も疑われることになります。

ちょっとした修繕や、日頃のメンテナンスなんて無視している物件なのだろうというイメージが定着してしまい、買い主も大事な資産を投げ打つことをためらってしまうでしょう。

こんなにも大きなイメージダウンが招くのが「値下げ」です。

それも、滞納分を差し引いた程度では収まらないほどの大幅値下げです。

どうしても滞納分を完済できない…という場合には致し方ないため、買い主と交渉して滞納分を残したまま売却することになります。

しかし、滞納分を超える大幅値下げを受けてしまうくらいなら、売買契約を交わすまでに滞納分を全額支払うほうが得策です。

大幅値下げを回避するためなら、なんとか工面して滞納分を完済しておくことを強くおすすめします。

支払い済みの月割り分を「精算」することは可能

家売るレオさん

ここまでの内容はバッチリ理解できたんですけど、もし「◯月15日」みたいな半端なタイミングで売却した場合ってどうなるんですか?

イエプロ

月途中の売却で、所有者が変わっているはずの時点のものまで支払っている場合は「精算」をするのが一般的ですよ。

マンションの売買契約は、区切りよく月末日などを設定して締結します。

ところが、たとえば月の半ばなどのように中途半端な日付で契約を結んだ場合には、すでに所有権が移転している日付分の支払いを前納している場合があります。

この場合は「精算」をおこなうのが通例です。

修繕管理費や管理費であれば30日以下の部分を日割りしても大した金額にはならないはずですが、問題は固定資産税です。

固定資産税は、その年の1月1日時点の所有者に対して、その1年分の納税義務を課すことになります。

そのため、ほとんどのケースで売り主による前納が発生しており、売り主側における負担が発生してしまいます。

マンション売却の交渉を進めるにあたっては、売り主と買い主の間で、すでに支払い済みの「引き渡し日以降の費用」についての精算方法をしっかりと協議しましょう。

イエプロ

支払い済み分の精算をすることで、売り主はいくらかの返金を受けることができます。

売り主としても新生活のための支出が多いタイミングですから、しっかりと精算して手元に残るキャッシュを増やしておきましょう。

滞納分の対応や支払い済み分の精算は、信頼できる不動産業者に任せる

修繕管理費や管理費の滞納がある場合には、売却においては非常に大きなマイナス要素となります。

また、すでに前納している修繕積立金・管理費・固定資産税などについては、売買契約書への明記や領収書の取り交わしなどが必須となるため、売り主と買い主が個人で協議して進めても何らかのミスが起こるおそれがあります。

修繕積立金・管理費の滞納がある物件の売却については、信頼できる不動産業者と出会い、アドバイスを受けるのがベストでしょう。

マンション物件の売却をトータル的にサポートしてくれる熱心な不動産業者であれば、支払い済み分の精算のようなアフターフォローにもしっかりと対応してくれるはずです。

信頼できる不動産業者を探すには、最初から1社だけに決めてお任せしないのがコツです。

ぜひ「不動産の一括査定サイト」を活用して、複数の優良な不動産業者の中から最も信頼できる1社を探しましょう。

不動産の一括査定サイトは、サイト独自の厳しい審査にパスした全国の優良業者に一括して査定依頼を申し込むことができます。

カンタンな情報入力だけですぐに概算の査定額がわかるので、マンション売却計画を進めていく心強いガイドにもなるでしょう。

「支払済みの修繕積立金や管理費はマンションを売却したら返金される?」のまとめ

家売るレオさん

修繕積立金や管理費の滞納がある場合は、できる限り完済してから売却するのがベストですね。

イエプロ

そのまま売却してしまうと、滞納分よりも大きな値下げで損をしてしまいます。

もし滞納分を解消できない場合は、早めに不動産業者にその事実を伝えておきましょう。

もし本当に売り主のことを考えてくれている業者であれば「売却前にぜひ完済しましょう」と熱心にサポートしてくれるはずです。

家売るレオさん

え?「そのままでもいいですよ」って言ってくれる不動産業者のほうがありがたくないですか?

イエプロ

滞納を残したままだと、大幅に値下げを受けるおそれがありますけど、販売時にはそれが「安くできます」っていう強みになったりもします。

結果、仲介手数料が素早く手に入るわけですから成績ばかりを追っている「とにかく売ってしまえ」の業者ではむしろ好都合だったりもするんですよ。

すでに支払い済みの修繕積立金と管理費は、マンションの管理組合が管理する財産なので、マンションを売却しても返金されることはありません。

ただし、月途中の前納分については精算によって買い主から相当分が支払われることになるため、売却後の精算についてもしっかりと売買契約書に盛り込んでおきましょう。

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